第2章 真の貴族
第19話 不死鳥
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コンニャロメ。その程度の答えが聞きたくて、わざわざオマエさんに聞いた訳ではない。レトロコグニションや、サイコメトリーの能力者は手の者の中に居ないのか、と言う意味で聞いた心算なのですが。
もっとも、これらの能力は安定しない情報しか得られない能力ですから、信用するに足る情報を得られない可能性の方が高いですか。所謂、幻視能力者に当たる連中です。特に、宗教が絡んで来ると、信仰の力と、その信仰されている神からの加護によって守られる力が働きます。
神託や暗喩のような形で情報提供が行われても、読み解きを誤る可能性は有りますし、そもそも、その神託に、何らかの介入が為される可能性も少なくはない。そのような情報を当てにして行動していると、返って混乱する可能性も否定出来ませんから。
それならば、この状況下で、更にこの場で俺に出来る事は終わったと言う事ですか。
「そうしたら、この襲撃者達に関してはジョルジュと、サヴォワ家に任せても構わないか?」
そう考えて、再び同じ質問を繰り返す俺。但し、この暗殺者たちが背負った闇の深さが、先ほどの時よりも更に深く成った以上、ジョルジュに対する依頼の意味も更に深く成っています。
それに、何と言うべきか良く判らないけど、タバサの立場は非常に危険な立場に立たされていると言う事は良く判りました。
少なくとも、旧オルレアン派の中には、オルレアン大公を恨んでいる連中が居る可能性が有ります。
そして、現王家派の貴族からして見ると、タバサが未だ神輿として担ぐ事が可能な以上、危険視する存在が居ない訳は有りません。
その上に、どちらかに関係しているのか、それともまったく関係のない第三勢力かは判らないのですが、タバサの身柄を欲している、更に暗殺者を操る、宗教に関係している組織も存在していると言う事に成った訳です。
軽い気持ちで交わした使い魔契約でしたけど、これは、俺の方も、かなり性根を入れて掛かる必要の有る仕事と成りそうな雰囲気ですね。
……ただ、そうかと言って、今更、この契約は反故に出来るモノでもないのですが。
まして、一度交わした約束を簡単に反故にして仕舞ったら、俺の大して有る訳でもない信用が、更に下がって仕舞いますから。
ジョルジュが力強く首肯く。但し、何故か余計なひと言を続けるのだった。
「それで、貴女方はどうなさる御心算なのですか?」
☆★☆★☆
どうなされるのですかって、そんなモン、タバサの騎士としての任務を放り出して魔法学院に帰る訳には行かないでしょうが。
まして、彼女。タバサを俺から離して、一人にする訳にも行きませんから。
ゆっくりと、波紋を広げるように俺の霊気が広がって行く。
もし
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