閑話ー現実と仮想の演舞ー
30.SAO・アインクラッドの軌跡 破
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とな、リズ」
「.......キリト」
続いてシリカの方を向く。
「シリカもあの時は楽しかったよ。ありがとな」
「......キリトさん」
そして、視線をアスナさんに向けると何も言わず微笑み、ヒースクリフの方に顔を向ける。
「悪いが、一つだけ頼みがある」
「何かな」
「簡単に負けるつもりはないが、もし俺が死んだら.......しばらくでいい......アスナが自殺出来ないように計らってほしい」
「よかろう」
「キリトくん!!ダメだよ!!........そんなの......そんなのないよ!!」
舞台にくぎずけになる。
これが本当にあったこと。SAOという【ゲームオーバー=死】というもう一つの現実世界でお兄ちゃんはこんなことをしていたんだ。
二人は剣を抜き、互いに向き合う。
沈黙となる舞台。そこに床を蹴り上げる音とともに急激にキリトくんが加速し、二本の剣をヒースクリフに振るう。激しい剣激戦になるはずなのだが、キリトくんの二本の剣を意図も簡単に左の大きな盾で防いでいる。
この戦いのクオリティの高さはすごい。さすが二年間、SAOで剣撃を鍛えてきたわけではないとこの目で実感した時だ。
「うおぉぉぉ!!」
キリトくんの二本の剣が嵐のように降り注がれるが、ヒースクリフは意図も簡単に防ぐが、右の剣が盾に触れた瞬間、盾が弾かれ、一瞬の隙が生まれる。そこをついて、左の剣が盾と剣の間を抜けてそのままヒースクリフの顔めがけて一直線。
ヒースクリフはなんとかそれを避け、体勢を立て直すため後ろに飛ぶ。
すると、舞台としてはあってはいけないことが起きてしまった。
「えっ!」
「あーあ」
「キリトの奴が熱くなるから」
隣に座っているエギルさんとクラインさんが呆れたように舞台を見る。
私も驚きがあったが少し呆れたように舞台を見る。
(......ふぅ〜、危ねえっ!キリトのやつ本気になりやがって)
キリトが熱くなったせいで台本と違い互角というかキリトが押してる感じになっている。俺は後ろに飛び体勢を立て直し、再びキリトの方を向くとキリトの顔が驚いている。
(ん?どうしたんだ......)
キリトは口パクで何かを伝えようとしている。
口の動きをみると........ず......ら.......?
(ズラ?)
俺は頭に手を乗せるとそこには、あるはずのズラがなくなっている。
(しまった!?さっき飛んだ時に!?)
ズラが落ち、普段の俺の髪の毛が露わになり、さっきまでヒースクリフだったが今はただの如月集也の姿だ。
「うっ........」
少し慌てる。
考えろ......。この状況ででき
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