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有栖キャロの小学校物語
第18話 魔導師がやって来ました………(前編)
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よね?」
「うん、僕も行きたい」

「みんな………キャロちゃんも行こう」

反対側に座っている真白ちゃんが私に手を差し伸べてくれます。

「うん!!」

私はその手を取り大きく返事をしました………










「何………?」

異変に気がついたのは学校を出て少し歩いてからでした。
駄菓子屋は学校から10分程歩いた商店街の中にあるお店なのですが、今日は凄く不自然です。

「誰もいない………な。おかしいな、夕飯時だしいつもなら多くの人がいると思うんだけど………」
「それに空が変………」

佐助君が空を指差し、空を見ると夕日の色では無く、別の空間にいるように感じます。

「エリオ………!!」
「うん、これは………」

「封時結界。僕のは特別でね、他の魔導師に決して探知でない結界を貼ることが出来るんだ」

後ろから声が聞こえ、振り向くとそこには1人の男性がいました。

「ふ、封時?何を言っているんだ?それに俺達みたいな子供に何の用だ?」
「君達には本当は要は無い。要があるのは、彼女が持っているであろう宝石だ」

そう言って真白ちゃんを指さしました。

「その宝石はかなりの価値があるものだ、出来れば穏便に渡して欲しい」
「………嫌だと言ったら?」

エローシュ君が冷静に相手に言います。

「少し痛い目にあってもらうことになる」

そう言って男の人は手に剣を出しました。
あれは………デバイス!!

「狼獣召喚………」

そう言うと複数の魔方陣が男の人の下から現れ、そこから私達より1回り大き狼が現れました。
牙が大きく血走った目で私達を見てきます。

「な、何だあれ………」
「もう一度言うよ、私は優しさで提案しているんだよ?こんな狼に噛まれでもしたら腕なんて簡単に引きちぎられるよ?それは恐いだろ?」
「………」

エローシュ君を始め誰も返事をしません。
私も恐怖感はあったものの、あんな狼よりも恐いものを見てきたのでそこまで恐怖感にかられることはありませんでした。
エリオ君とルーちゃんも同様で、動揺は少ないみたいです。

だけどエローシュ君達は………

「………まるで魔法みたいだな」
「魔法だよ、知らないのかい?」
「魔法使い………」
「魔導師だよ、私はその中でも珍しい召喚術の使い手でね。さあ無駄話はそれまでだ。これでも忙しい身でね、早く答えてもらおうか………」
「み、みんな………」

真白ちゃんが震えながら皆を見ます。
ですがエローシュ君も佐助君も夏穂ちゃんも特に動じず、周りを見回します。

「………面白くないガキ達だ。ビビる訳でも無く冷静に周りを見回すとは………どうしても逃げるつもりらしいね」
「当たり前だ、真
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