第十五話 正義の使者ガイヤー
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「それは覚えている」
「そして服を見れば軍人ではない。それだけでも怪しいな」
「・・・・・・・・・」
一矢はそれに答えられなかった。彼も戦う者である。だからこそ京四郎の言葉の意味がよくわかったのだ。
「しかしバーム星人には翼があった」
耐え切れなくなったようにそう反論した。
「エリカには翼はないだろう」
「確かにな」
京四郎もそれは認めた。
「それなら」
「しかしそれだけで確証が得られたわけじゃない。まだ信用するには足らない」
「クッ・・・・・・」
「何度も言うが落ち着け。そして冷静になるんだ、いいな」
「もういい!」
遂に一矢は激昂した。
「御前達がそんな奴等だとは思わなかったぞ!俺はあくまでエリカを信じる!」
そう叫んで部屋を出た。そして何処かへと去って行った。
「あ、お兄ちゃん!」
ナナが後を追おうとする。だが京四郎がそれを止めた。
「放っておけ」
「けど」
「頭を冷やすことも大切だ。特に今のあいつはな」
「そうなの」
「そうだ。だがいざとなった時は・・・・・・。わかるな」
「ええ」
ナナはこくり、と頷いた。京四郎の顔も深刻なものであった。だが一矢はそれには気付いてはいないのであった。そうした意味で京四郎の言葉は当たっていた。
彼等は地球へ向かっていた。その途中ラー=カイラムに通信が入った。
「誰だ」
「私です」
そこには戦闘服に身を包んだ青い髪の凛々しい顔立ちの女がいた。
「ヴィレッタか」
「はい」
その女ヴィレッタ=バゾムはブライトに微笑んでそう答えた。
「SRXチーム、只今到着致しました」
「ああ。思ったより早かったな」
「あの時の戦いでの機体の損傷が思ったよりよかったので。それで間に合いました」
「そうか、それは何よりだ」
「ただ私はR−GUNには乗っておりません」
「そうなのか」
「はい、あちらにはレビが乗っています。私はヒュッケバインマークVに乗っています」
「ヒュッケバインか。何か懐かしい名前だな」
「ふふふ」
ヴィレッタはブライトのその言葉を聞いて微笑んだ。
「それも二機あります」
「二機もか」
「もう一機は私が乗っております」
長めの金髪にゴーグルをかけた男がモニターに姿を現わした。
「君は」
「エルザム=フォン=ブランシュタインです」
彼はそう名乗った。
「ブランシュタイン」
「ライは私の弟です」
彼はそう答えて笑った。
「バルマーの時は弟がお世話になりました」
「いや、助けてもらったのはこちらの方だ」
ブライトはそう言葉を返して微笑んだ。
「まさか彼に兄がいるとは思わなかったな」
「聞いていませんでしたか」
「彼はあまり多くのことを語らないからな。今はじめて聞いた」
「そう
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