第十五話 正義の使者ガイヤー
[4/30]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
、そうなのか」
「はい。ですからそちらはあまり脅威とはいえないと思います」
「ふむ」
「それよりロンド=ベルにはより強力な援軍が出て来ました」
「援軍!?何だ」
「SRXチームです。今地球からラー=カイラムに合流しに向かっているようです」
「そうか」
ジャミトフはそれを聞いてその目の光をさらに険しくさせた。
「やはりロンド=ベルにつくか」
「どうやらそのようです」
バスクの声も険しくなっていた。彼等は先の戦いのこともありSRXチームについては快く思ってはいないのであった。
「しかも今回はリン=マオ自身が動いております」
「あの女がか」
「はい、あの女自身がロンド=ベルに参加するようです。如何なされますか」
「言うまでもない。敵は倒す」
ジャミトフは素っ気無くそう答えた。
「それだけだ。ティターンズに歯向かう者には容赦してはならぬ」
「はい」
「徹底的にやるのだ、よいな」
「わかりました。それでは兵を送ります」
「うむ」
ジャミトフはそれを認めた。
「ジャマイカンの部隊を送り込め、よいな」
「ハッ」
「目標はロンド=ベル、奴等も同時に叩け」
「わかりました」
「丁度ギガノスの連中も来るかも知れぬ。兵は多く出すようにな」
「ハッ」
バスクは再び敬礼して応えた。
「それではそう致します」
「バスク」
ジャミトフはここでバスクの名を呼んだ。
「何でしょうか」
「貴官はここに残っておれ。よいな」
「わかりました」
「この機に乗じてネオ=ジオンが動くやも知れぬからな。よいな」
「ハッ」
彼はそれに従い頷いた。
「いざという時に備えは必要だからな」
「はい」
「さて」
ジャミトフは話を終えると窓の外に目をやった。そこには無限の銀河が広がっている。
「この銀河は美しいがな」
「はい」
バスクもそこに目をやっていた。
「地球を手に入れることに比べればかほどのものもない」
「全くです」
「機が来れば兵を送りたいが」
「やはりそれには限度があると思います」
「今我等はこのゼダン、サイド3、そして木星に勢力を持っている。それでもか」
「残念ながら。敵があまりにも多いかと」
「致し方ない。だが我等の目的は決まっている」
「それは承知のうえです、閣下」
バスクはまた答えた。
「その為に手段を選ぶことはありません」
「そうだ」
それについては彼も同じ意見であった。
「正義なぞ所詮は力の後についてくるものだ。法もな」
「はい」
「それがわかっていればよい。そしてその為には」
「勝つことです」
二人は銀河を眺めながら話を続けていた。美しい銀河を眺めながらもその話が必ずしも美しい話ではなかったのである。
ナデシコ、そして難民達と合流したロンド
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ