第十四話 愛と勇気と力とが
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第十四話 愛と勇気と力とが
「俺の誕生日なんて誰も覚えていないだろうな」
少年は一室でボンヤリとそう考えていた。青緑の髪の凛々しい顔立ちをしている。アジア系の顔であった。
「あのヒメって娘・・・・・・十七歳っていってたな」
そして狭山で遭った少女のことに考えを移した。
見れば殺風景な部屋であった。ベッドと椅子以外は何もない。彼は今ベッドに寝転がって考えに耽っているのだ。
「何をしているんだ、俺は」
ふとそう呟いた。
「こんなところで。何をしているんだ」
そう思うと急にやりきれなくなってきた。その感情が抑えられなくなりだした。それが彼にとってのはじまりであった。
「諸君、朗報だ」
大文字は主立った者達を集めたうえでそう語った。
「大介君達がもうすぐ日本にやって来る」
「それは本当ですか!?」
それを聞いてまず甲児が声をあげた。
「大介さんが来たら百人力だぜ!」
「そうだな。これでマジンガーチームの再結成だ」
鉄也もここでこう言った。そして二人は会心の笑みを浮かべて頷き合う。
「何だ、そのマジンガーチームって」
宙がそれを聞いてジュンに問う。
「甲児君と鉄也、そして大介さんの三人で組んでいるチームなの。マジンガー、グレート、そしてグレンダイザーの三機のパイロットでね」
「そうだったのか」
「この前ベガ星連合が攻めて来たでしょ」
「ああ」
「その時に一緒に戦ったのよ。甲児君と鉄也さんと組んでね。凄かったんだから」
「甲児や鉄也だけでもかなりのもんだけれどな」
それを聞いて竜馬が言った。
「俺達も一緒だったがな。大介は凄いぜ」
「そうなのか」
宙は隼人の言葉を聞いて声をあげた。
「楽しみだな。一体どれだけ凄い奴なのか」
「外見は穏やかだけれどね」
さやかがそう注を入れた。
「性格も三人の中では一番まともだし」
「おいさやかさん、それはどういう意味だよ」
「俺が普通じゃないって?」
「・・・・・・自覚がないのかよ、二人共」
それを横で聞くサンシローが呆れていた。
「普段あれだけ無茶やってるのに」
「無茶はマジンガーの特権だぜ」
「俺はあくまで戦いに専念しているだけだ」
二人はそれに臆することなくそう答えた。
「まあ大介さんが穏やかなのは事実だけれどな」
「甲児君や鉄也さんにとってお兄さんみたいなものかしら」
「そう言われれば」
「俺なんかよくフォローされてたしな」
「それを聞くと中々頼りになる奴みてえだな」
「忍もフォローされるかもね」
「沙羅、手前は一言余計なんだよ」
「余計?何処がだよ。本当のことじゃないか」
「何ィ!?」
「まあよせ、二人共」
ここでナンガやリーが割って入った。そして二人を止める
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