第十三話 ドクーガ現わる
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半ば強引に話を続ける。
「ケルナグールも相変わらずだな」
「そうだな」
見ればケルナグールはロボットを殴ってうさ晴らしをしていた。彼はもう怒りを身体で現わしていた。
「何だあの連中は!こうなったらわしが行くぞ!」
「まあ待て」
「落ち着くのだ」
前に出ようとするケルナグール艦を二人が止めた。
「今は出るべきではないぞ」
「戦いははじまったばかりだ」
「しかしだな」
「ケルナグール、宴はこれからだ」
ブンドルが言った。
「まだ彼等も出ていないではないか。今からそんなに騒いでどうする」
「おい、待てブンドル」
それを聞いたカットナルが声をかけた。
「どうした」
「そんなことを言っていると前に何か出て来たぞ」
「む!?」
「あの光は」
ケルナグールもそれを聞いて顔を前に向けた。するとそこには緑の光があった。
「噂をすれば何とやらだな」
「全くだ」
「何かいつもこうした出方だのう、あいつ等は」
三人はそんな話をしながらその光を見守っていた。光はラングラン軍と三人の手勢との間で輝いていた。
「あの光は」
「まさか」
マサキ達はその光を見て声をあげた。そしてこの前見た光を思い出していた。その時中から現われたのは。
「ここにいたか、ドクーガ!」
「やっぱりな」
皆それを聞いて呆れが混じった声でぼやいた。
「あれ、何かリアクションが変よ、真吾」
「折角ヒーローが出て来たってのに寂しいね、こりゃ」
「というかあんた達の行動パターンって何かありたきりなのよ」
「そうそう、もうちょっと奇をてらわないとあきられちゃうよ」
リューネとミオが彼等に突っ込みを入れる。だがそれを受けてもへこたれる三人ではなかった。
「やれやれだな。有り難味がないというか」
「正義の味方への出迎えも最近あれだわね」
「まあ最近その正義の味方もインフレしてるわけだが」
「インフレじゃないんじゃないのか、キリー」
「こういう場合デフレじゃないの?」
「あれ、そうだったかな。俺は経済にはあまり詳しくはないんだけれどね」
「この場合インフレでいいぞ、キリー」
「い、そうか真吾」
「じゃああたしが間違えてたわけね、あ〜〜あ」
「・・・・・・おい」
自分達で話を進める三人にマサキが口を入れた。
「ん、何だ」
「あの時の少年じゃない」
「また会えて光栄だな」
「それはいいとしてあんた達何でここにいきなり現われたんだ?バゴニアに行ったんじゃなかったのかよ」
「行ったことは行ったさ」
「けれど今はここにいるの」
「連中を追いかけてね」
「連中?まさかあれか」
「そういうこと」
三人はマサキがサイバスターで指差した方を確認して頷いた。見ればそこにはあの三隻の戦艦がいた。
「あれがまさかドクーガ
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