第十三話 ドクーガ現わる
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「それはどういう意味だい」
「戦士と戦士の戦いならば強い相手と戦いたいのだ」
彼はそう言った。
「それは御前も同じだと思うが」
「そう言われてみれば」
タダナオは彼の言葉に納得した。
「オザワとは少なくともそうだな」
「そういうことだ。俺の言ったことがわかってくれたようだな」
「まあな。しかしそんな奴はそうそういないぜ」
「わかっている」
「俺みたいなのは稀だろう。もっともそうなるまでは本当に色々あったが」
「どんなふうにだ」
「子供の頃からな。あいつとはその頃からの付き合いだった」
「そうだったのか」
「その時から喧嘩ばかりしていたよ。そして今も」
「何だ、喧嘩友達か」
「まあな」
彼はそれを否定しなかった。
「だから余計そうした話は好きだな」
「そういうものか」
ファングはそれを聞いて少し納得したようであった。
「ではこれからもそれを続けるのだな」
「まあな」
タダナオはそれに頷いた。
「あいつが出て来たらな」
ニヤリと笑った。そして彼は自室には入り休息をとった。
翌日戦闘がはじまった。シュテドニアス軍は撤退を優先させ戦おうとはしない。だがラングラン軍はそのシュテドニアス軍に追いすがりさらに攻撃を仕掛けていた。
「ホンマ手強い奴等やで」
ロドニーは最後尾で撤退する軍の指揮を執りながらこうぼやいた。
「あの地上から来た兄ちゃんはどうしとるんや?」
「オザワ少尉ですか」
「そや」
彼は問うてきた参謀の一人にそう答えた。
「姿が見えへんのやけれどな」
「少尉ならもう出撃しておりますよ」
「ん、もうか?」
「はい。何でもあいつがいるとか言って。どうやらラングラン軍に知り合いがいるようですね」
「知り合いか」
「昔からの喧嘩友達だと言っています。それえこの前の借りを返すのだとか」
「戦争でかいな」
「ええ。本人はえらくやる気ですよ。今度こそやってやるとか意気込んで」
「まあ頑張れと伝えてくれや」
「はい」
ロドニーはそれを聞いて彼にとりあえず激励の言葉を送りはした。だが今一つ首を傾げていた。
「殺してもうたらどうするつもりやろな」
しかし当のオザワのタダナオもそんなことは全く考えてはいなかった。彼等は今日も互いに一騎打ちを行っていたのであった。
「今日こそはミレーヌちゃんがいいってことを認めさせてやるぜ!」
「あん!?何言ってやがる」
タダナオはオザワのジンオウを前にして不敵な声を出した。
「ミンメイさんの方がずっといいに決まってるだろうが」
「だから御前は年増好みだって言われるんだよ」
オザワはそれに対してこう返した。
「やっぱり若い娘じゃなくっちゃな」
「御前のそれはロリコンっていうんだよ!」
「何、ロリコン!?」
オザ
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