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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第十一話 勇者再び
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話さなかったがピートには何となくわかった。人間の社会は日のあたる場所だけではないのである。陰もあるのだ。
「そこで少し事件があってな」
「事件」
「そうだ。ヒメ、来てくれ」
「うん」
 ここで艦橋に一人の少女が現われた。赤い髪の少女である。
「彼女は」
「宇都宮比瑪っていいます。どうぞよろしく」
 彼女はそう名乗って頭を下げた。
「へえ、ヒメっていうんだ。いい名だな」
「惚れたか、サンシロー」
「な、何言ってるんだよ」
「HAHAHA,サンシローは純情ボーイね」
「また兄さんたら」
 隼人はからかいジャックが茶化す。メリーはそんな兄を嗜める。いつものことであった。
「まあそれはいい。ところで」
「はい」
 大文字の言葉に応える。
「君はどうしてここに来たんだね」
「はい」
 ヒメはそれを受けて答えた。
「ブレンパワードに誘われて」
「ブレンパワード!?」
 皆それを聞いて不思議そうな声をあげた。
「それは一体」
「何のことなんだ」
「博士、知っていますか」
 ミドリが大文字に尋ねた。だが彼も首を捻っていた。
「申し訳ないが」
「そうですか」
「私もはじめて聞く。それは一体何なんだ」
「詳しいことは私も知らないですけれど」
「えっ、そうなの!?」
「だったら俺達にもわかる筈もない」
 ジュンと鉄也がヒメの言葉を受けてそう言った。
「けれど大変なんです。オルファンが」
「オルファン!?」
 それを聞くと全ての者の顔色が一変した。
「今オルファンって」
「はい」
 ヒメは頷いた。
「それが動くと」
「わかっている」
 大文字がそれに答えた。
「宇都宮君といったね。君の言いたいことはわかっているよ」
「本当ですか!?」
 大文字の優しい言葉を受けヒメは顔を上げた。ここで大空魔竜に通信が入った。
「む!?」
 通信を開いた。するとそこに二人の男が出て来た。一人はドレッドの黒人、そしてもう一人は金髪の白人であった。
「ナンガ=シルバレーだ」
「ラッセ=ルンベルグだ」
 黒人と白人はそれぞれ名乗った。そして大空魔竜隊に対して言った。
「ここにブレンパワードのパイロットがいると聞いたが」
「はい」 
 ヒメはここで名乗った。
「それは私ですけど」
「そうか、君か」
 二人はそれを聞いて少し意表を衝かれたような顔になった。
「まさかこんな可愛らしいお嬢さんだったとはな」
「だがブレンパワードは容姿で選ばれるわけじゃないからな」
 二人はそう言い合った後でまたヒメに対して言った。
「俺達はノヴィス=ノアから来た」
「ノヴィス=ノア!?」
「連邦軍の戦艦の一つだ」
 大文字がそう皆に説明した。
「特殊な任務に就いているので詳しいことは私も知らないが」

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