第八話 超電磁の力
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があったんだい?」
健一と豹馬がすぐにそれに応えた。
「あの土偶を見ろ!とんでもないことをするつもりだぞ!」
「!?土偶!?」
四谷が彼等にそう叫んだ。それを受けて皆土偶に顔を向けた。
「なっ!」
皆それを見て思わず声をあげた。何とその土偶は住宅地区に攻撃を仕掛けようとしていたのだ。既にミサイルを放っている。だがそれは幸いにして外れ海に落ちた。
「腕は悪いようだわさ」
「ボス、呑気なこと言ってる場合じゃねえぞ!」
甲児がボスに対して言った。
「そうよ。このままだと関係ない人にまで被害が出るわよ!」
さやかも叫んだ。彼等のうち何人かが土偶に向かおうとする。しかしその前に敵が立ちはだかった。
「クッ!」
「どきやがれ!」
ゲッターとダンクーガが斧と剣で彼等を両断し大空魔竜がその間に突っ込む。だが敵はさらに姿を現わし彼等の行く手を阻む。
「クソッ、キリがねえぜこりゃ」
「まずいぞ、このままでは」
豹馬も健一も焦っていた。何とか土偶に向かおうとするが敵に阻まれ進むことができないのだ。その間に土偶は住宅地区にさらなる攻撃を仕掛けようとしていた。
「まずいぞ、このままでは」
「攻撃はとても届かない。どうしようもないか・・・・・・」
「諦めるにはまだ早い」
だがここで一人の男が動いた。
「ムッ!?」
皆そちらに顔を向けた。そこにはゼンガーの乗るグルンガストがいた。
「俺が行く。皆はここで敵を頼む」
「ゼンガー」
彼等はそれを受けてその名を呼んだ。
「馬鹿言え。あんなに離れてるんだぞ。間に合う筈がない」
「それに一機であんなデカブツに向かうってのか。無茶するんじゃねえ」
「無理は承知のこと」
だがゼンガーは他の者に対して落ち着いてそう答えた。
「それに俺のグルンガストにはこれがある」
そう言うと機体を変形させた。そして航空機の形態になった。
「なっ」
「では行って来る。後ろを頼むぞ」
そう言うと土偶に向かった。敵を振り切り一直線に向かう。
「我が名はゼンガー=ゾンバルト」
目の前で今にも住宅地区に攻撃を仕掛けようとする土偶に向かって呟いた。
「悪を絶つ剣なり!」
そしてグルンガストに戻った。そしてその剣で思いきり切りつけた。土偶はそれを受けて動きを停止した。
「ムオッ!?」
土偶の艦橋から声がした。
「誰じゃ、わしの楽しみの邪魔をしたのは」
「俺だ」
ゼンガーはその声に対して答えた。
「力を持たぬ罪のない者達を傷つけるのは許さん。俺が倒してやろう」
「フォフォフォ、面白いことを言う」
声は低い男のものであった。無邪気そうではあったがそこにはえも言われぬ残忍さがこもっていた。
「貴様一人で何が出来るというのじゃ」
「悪を討つことが出来る」
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