第七話 戦国魔神
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けではなかった。
「糞っ!」
その中の一機がビーム砲を放った。それはグランガランを狙っていた。
「シーラ様!」
カワッセが叫ぶ。しかしシーラは落ち着いた態度を崩さない。
「大丈夫です」
彼女はカワッセに対してそう答えた。そこにビームが直撃した。しかしそれは弾き返されてしまった。
「我々の良きオーラ力が守ってくれますから」
そして反撃を開始する。それにより先程ビーム攻撃を仕掛けたシュテドニアス軍の魔装機があえなく撃墜されてしまった。
シモーヌやファング達の魔装機も攻撃を開始していた。それによりシュテドニアス軍はその数を大きく減らしていた。
「やっぱり滅茶苦茶強いわ」
それを見たロドニーは思わずそう呟いた。
「将軍、感心している場合ではありませんよ」
青いショートの髪の少女が彼に対しそう言った。シュテドニアスの軍服を身に纏っている。
「わかっとるわい、ラディウス少尉」
「そうなのですか?」
その少女エリス=ラディウスはその言葉にも半信半疑であった。
「安心せい。もうすぐ援軍が来る。その間に撤退や」
「援軍ですか」
「ああ」
ロドニーはそう答えたエリスに頷いた。
「オーラバトラーがな。もうすぐここに来る頃やで」
「オーラバトラーですか」
しかしそれを聞いたエリスは顔を曇らせた。
「将軍、御言葉ですが彼等は」
「わかっとるよ」
だがロドニーは落ち着いた声でそれに答えた。
「連中は信用できん、そう言いたいんやな」
「はい」
「けれど今はそんなことを言うとる場合やない。それはわかるな」
「そうですが」
「とにかく今撤退せなあかんのや。とにかくな」
「はい」
「ホンマは貴官にも出撃してもらいたいのやが生憎魔装機が足らへん。だから我慢してくれ」
「いえ、それは」
エリスは上官に謝罪され思わず戸惑った。
「お気になさらずに。あれは私の責任ですから」
「そうか。けど今はここにおるんや。わかったな」
「はい」
「今生き残らんとどうしようもない。はよ奴等が来てくれればええんやが」
そう言うロドニーの顔にはいささか苛立ちが現われてきていた。
「何が来るかや。下手に遅いのやったらかえって足手纏いになるで、こっちの」
彼はそれを最も怖れていたのだ。協力関係にあるからいざという時には互いにフォローしなくてはならない。だが今のシュテドニアス軍にそれをできる戦力はないのである。
戦局はロドニーがぼやいている間にも推移していた。倒されるのはシュテドニアス軍の魔装機ばかりでありロドニーの乗る移動要塞にも攻撃が加えられていた。
「撃ち落としたらんかい!」
彼の命令が下る。そしてダンバインに向かって対空射撃が加えられる。だがそこで彼等は信じられないものを見た。
「甘いっ!」
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