第六話 フロンティア
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止められているな」
「はい」
「我等も迂闊に攻撃はできん。こうまで混戦になっていると」
「ですがラー=カイラムはそれでも的確に援護を行っておりますな」
これは艦長であるブライトの技量の賜物であった。やはりこうしたものは歴戦の知識と経験がものをいうのである。
「そうだな。それにより我が軍はさらに戦力を減らしている」
「はい」
「どうするべきか。御二方に進言するか!?」
「撤退を」
「そうだ。これ以上戦っても勝利は望めないだろう。ならば」
彼等はこう話していた。その隣にはもう一隻ザムス=ガルがいる。だがその僚艦が突如として炎に包まれた。
「何だっ!」
これには彼等だけでなくドレルもザビーネも驚きの声をあげた。
「よし、間に合ったな!」
炎に包まれ消えていく戦艦の向こうに複数の戦闘機が姿を現わした。
「ラー=カイラム、聞こえるか!?」
ラー=カイラムに通信が入った。色の黒い金髪の彫の深い顔立ちの男がモニターに出た。マクロスのエースパイロット、ロイ=フォッカー少佐であった。
「スカル小隊、今よりそちらに合流する。返答を求む!」
「スカル小隊が!?」
マクロスの艦載機である変形メカバルキリーで構成される部隊である。通常は可変翼の戦闘機だがそこからガウォークやバトロイドに変形する独特のメカである。
「そういうこと」
アジア系の男がモニターに出た。柿崎速雄であった。
「グローバル艦長の命令で。助っ人に来ましたよ」
「そうだったのか」
「うむ」
ここでいかつい顔の大男が出て来た。ガルド=ゴア=ボーマンである。
「私も派遣させてもらった。また宜しく頼む」
「おい、ガルド」
アジア系の顔をした茶色い髪の男も出て来た。
「何畏まってるんだよ」
イサム=ダイソンであった。
「御前らしくないぜ」
「場所をわきまえろ」
だがガルドはイサムに対し冷静に返した。
「今は戦闘中だぞ」
「だからこそだろうが」
イサムも負けてはいなかった。
「ハレの場だぜ、ハレの」
「戦闘を何だと思っているのだ」
「今言っただろうが、ハレの場だって。そうそう落ち着いていたんじゃ勝てるものも勝てはしねえよ」
「ではそうして戦死するのだな。誰も悲しむことはない」
「何、御前この前撃墜機数で俺に負けてただろうが。偉そうに言うな」
「あの」
ここでモニターにまた人が入って来た。
「ブライト艦長、お久し振りです」
黒い髪の若者だった。一条輝である。
「今回また御一緒させてもらうことになりました」
「僕もです」
青い髪にサングラスの青年、マクシミリアン=ジーナスである。
「私も」
赤い髪の美しい勝気な顔立ちの女、ミリアもいた。
「以上七機、宜しくお願いします」
フォッカーが彼等を代表して
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