第四話 聖戦士
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「ここに来ていると思ったが」
「ええ」
エレが頷く。青い顔をしていた。
「ドレイク=ルフト。やはりいましたね」
「チッ、見たくねえ奴が来たな」
マサキはその巨艦ウィル=ウィプスを見て舌打ち混じりに言った。
「他にもいるね」
リューネが前に出て来た。変形していたサイバスターの他の三機の魔装機神もやって来た。
「あれがウィル=ウィプスか」
ヤンロンが巨体を見て呟いた。
「ああ」
「話には聞いていたが大きいな」
「大きいだけじゃない、あいつは」
ショウは巨艦を見据えて言った。
「あの中にいるのは・・・・・・」
言葉を続ける。
「怪物だ。皆注意するんだ」
その時ウィル=ウィプスの艦橋に一人のスキンヘッドの大柄な男が立っていた。
威風堂々たる姿であった。彫の深い顔立ちがそのスキンヘッドと長身によく合っている。そしてその服にも合っていた。将に覇王といったいで立ちであった。
「ビルバインがいるな」
その男、ドレイク=ルフトは前を見据えながら左右の者に問うた。
「ハッ、グランガランやゴラオンもおります」
側近の一人がそう答えた。
「そうか」
ドレイクはそれを受けて呟いた。この男をバイストンウェルにおいて知らぬ者はいない。
かってはアの国の地方領主であった。だが地上人ショット=ウェポンが召還され、オーラバトラーが開発されたのを機にその野心を開花させ、アの国を掌握し、覇道を歩みはじめた。そして地上においてもショウ達と死闘を繰り返し、バイストンウェルに戻っても戦っていた。そして今ラ=ギアスにも姿を現わしたのであった。
「バーンとガラリアはいるか」
「既に出撃準備に入っております」
「他の者は」
「同じく」
側近達が次々に答える。
「ならばよい」
ドレイクは報告を全て聞き終えて呟いた。
「全機出撃させよ。よいな」
「ハッ」
「ところでガラリアはどうした」
「今だ行方が知れません」
「ビショットとショットは」
「ビショット様はゲア=ガリングの調子が思わしくないようです。ショット様は御身体が」
「いつも通りか」
ドレイクはそれを聞いて微かに舌打ちした。
「やはりな」
だがそれは側近達には聞こえないように小さく出した。
「だがよい。ではオーラバトラー隊をすぐに出せ」
「ハッ」
彼の命令に従いオーラバトラー達が出撃する。赤いテントウムシに似たシルエットのオーラバトラー達だ。
「ドラムロか」
ショウ達がそれを見て言った。
「気をつけろ、オーラバトラーにはビーム兵器が聞きにくい」
「そうなのかい」
「ああ」
タダナオがシモーヌに答えた。
「俺も一度戦ったことがあるがな。弾き返された」
「へえ」
「おまけに運動性能もいいしな。厄介な相手だよ」
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