第四話 聖戦士
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。最近そう思うようになってきたのだけれど」
「それはあるな」
ニーが彼女の言葉に頷いた。
「あの女の気は普通じゃない」
「はい」
ここでリムルが頷いた。
「母は恐ろしい女です。父が変わったのも母のせいだったのです」
「そうだったのかよ」
マサキはそれを聞いて顔を顰めさせた。
「前の戦いではそれ程気にはかからなかったけどよ」
「あまり姿を見せないからな」
ニーが答えた。
「何処にいるかはわからないが」
彼等はルーザが今もゲア=ガリングにいることを知らないのだ。
「おそらくここにも召還されているだろう」
「だとしたら厄介だな」
ショウの顔が引き締まった。
「あの女までいるとなると」
「問題は何処にるか、だがな。それがわからないうちはどうしようもない」
「ああ」
結局ルーザについては結論は出なかった。ここで戦いに敗れ捕虜となったシュテドニアスやドレイク軍のパイロット達が連れて来られてきた。その中にはガラリアもいた。
「ガラリア」
「フン」
ショウの言葉に悪態をついた。
「笑いたきゃ笑いな。気持ちいいだろ、あたしのこんな姿を見られてさ」
「何を言っているんだ」
「おためごかしはいいよ」
だが彼女は悪態を続ける。
「どうせあたしは負けたんだ。大人しく罰を受けるとするよ」
「そんなつもりはありません」
そんな彼女に対してエレが言葉をかけてきた。
「ガラリア=ニャムヒー」
そして彼女のフルネームを呼んだ。
「何だい」
「貴女はわかっておられません」
「何を言っているかさっぱりわからないね」
「いえ、言葉をかえましょう」
エレは言葉を変えてきた。
「貴女はわかっていないふりをされているだけです」
「言うねえ。じゃああたしは何に対してわかっていないふりをしているんだい?」
「御自身のことについてです」
「自分の」
「はい」
エレは答えた。
「貴女は以前東京に出たことがありましたね」
「ああ」
ショウと戦っている時に出たあの時のことだ。
「その時でわかっている筈です。自分が一体何であるかを」
「あたしが」
「はい。貴女はドレイクの下で戦う運命ではありません。貴女は」
エレは言葉を続けた。
「ショウ=ザマと共に戦う運命なのです」
そして大胆にこう結論付けた。
「あたしが!?馬鹿を言うねえ」
ガラリアはそれを聞いて思わず笑った。
「何であたしがこいつと一緒に戦わなくちゃいけないんだよ」
「それもわかっておられる筈ですが。東京で」
「ウッ」
それを聞いて言葉を詰まらせた。あの時彼女はショウと共にバイストンウェルに帰った。協力してである。
「あの時にショウ=ザマについて知ったと思いますが」
「確かにね」
渋々ながらもそれは認め
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