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MUV-LUV/THE THIRD LEADER(旧題:遠田巧の挑戦)
12.開発衛士との戦いU
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りから追加で三機も出てきやがった!動力を落としてやがったな!?
 だが距離はある。何機出てこようと一方向からの射撃じゃストライクイーグルは捉えられねぇよ!
 いつも通り左右に高速で動き回り敵の照準を外す。だが何故か数発もらってしまった。装甲の厚い肩部だったため影響は少ないが……何故?
 そして気づいた。連中は照準システムを切って俺の周囲、つまり上下左右を囲うように撃ってきている。小賢しいまねを…。
だがそれも無駄だ。こっちに撃ちまくっているということは身を乗り出しているということ。隠れていないなら簡単に撃墜できる。
そう思い照準を合わせようとすると真正面から全速力で迫る敵がいた。長刀を装備している。
「馬鹿が!」
 いくら飛ばしても距離があり過ぎる。しかもそいつが壁になって正面の線上だけ弾幕が薄い。
 日本人の玉砕精神を嘲笑って照準を合わせ120mmを撃つ。爆炎に包まれるF-4もどきを見て次の標的を探す。
 その瞬間俺の戦術機は何故か大破されていた。



巧side

俺の案は確かに非常識なものだったが、元ネタは別にあるし過去に例がないわけじゃなかった。まず姿を眩ませて敵が来るであろうポイントに待機する。しかしあまり近いとばれるのである程度距離を取って。敵が来たらまず一人が敵の注意を引くように攻撃する。敵を誘引したところで待機していた戦術機を起動し敵の逃げ道をふさぐように攻撃する。確かにストライクイーグルの動きは速く照準が追い付かないが、36mmを周囲にばら撒くことで動きを限定させることはできる。そこで俺が突貫する。そうすると俺を挟んで射線に死角ができるから相手を俺の真正面に誘導することができる。問題は間合いを詰める間に攻撃されることだが、そこは伝説のテストパイロットである巌谷大尉のアイディアを借りることにした。
 過去に米軍と斯衛軍の模擬戦があった。F-15<イーグル>とF-4J改<瑞鶴>の2対2の模擬戦だ。絶望的な性能差だったが巌谷大尉の奇策によって斯衛は勝利をもぎ取ったらしい。
 その奇策とは敵の銃撃を長刀で防ぐという常識では考えられない荒業だったという。しかしそれは不可能なことではない。米国戦術機の射撃精度は帝国のそれとは一線を画す。自動照準はピタリとコクピットを狙い外さない。だが逆に言えばそれはどこを撃つのかが分かるということ。それを利用して予め射線上に長刀を置いておき銃撃を防いだのだ。
 それと同じ方法で攻撃を防ぐ。おそらく照準は簡単に変更できるとだろうが、先ほどの相手の攻撃は胸元に集中していたのでそれが通常の状態なのだろう。成功の可能性は高くないがやってみる価値はある。
 そして作戦を実行した。中隊を二つに分けて二機撃墜を狙う。斬り込むのは俺と城井中尉だ。
 敵が来たところを狙い撃つ。当たり前のよう
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