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MUV-LUV/THE THIRD LEADER(旧題:遠田巧の挑戦)
12.開発衛士との戦いU
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直がなく、柔軟な発想を持っている。そしてそれを実現させるだけの技量がある。軍人としては周りと違った動きをする衛士は支援しづらく扱いにくいが、今のような状況を打開するのには巧のような人材が必要だと感じていたのである。
『正直言ってこれほどとは思っていなかったので難しいですが、敵機の性能の高さを逆手に取った奇襲ならできると思います。かなり危険な賭けですが…』
 一方で巧はこの状況を想定はしていたものの、あまりの性能差に我が目を疑う気持だった。撃震など話にならない。陽炎のスペックは座学で知っていたが、その時もこれほどは驚かなかった。それは実際に体験したことと、知識として学んだことの差でもあったが、陽炎と同系の機体がこれほどの能力を持つとは夢にも思わなかったのである。
 しかしだからこそつけ込める隙がある。篠崎に言った通りの危険な賭けではあるが、上手くいけば間違いなく相手の度肝を抜いてやれるだろう。
「構わん。正攻法で戦えないのであれば奇策しかあるまい。そして奇策には危険がつきものだ。」
 巧の案を聞いた篠崎は、その非常識っぷりに頭を抱えたが他に選択肢はない。そして悩んでいる時間もなかった。



ラビット9side

 亀の様に隠れていたジャップ共が急に120mmを乱射してきやがった。どうやら目くらましのようだが土煙のせいで標的を見失ってしまった。音感センサーでは捉えているのでレーダーで位置は分かるが突っ込んでいったところを狙い撃たれてはたまらない。視界が確保出来るまで少し時間をおくことにする。こっちの力に恐れをなしたか、明らかに時間稼ぎの作戦に出たな…。
「各機煙が晴れたら索敵、見つけ次第撃墜しろ。あんまり時間かけると隊長にどやされちまう。」
 隊員達が苦笑している。普段なら隊員が気を緩めていたら引き締めるところだ。しかし戦ってみて改めて分かったが猿どものF-4もどきとストライクイーグルの性能差ははっきりしていて、こちらの負けはない。動きまわっていれば連中の攻撃は当たらないし、お得意のチャンバラも近づく前に撃ち落とせば意味はない。そもそも長刀を対人戦で装備しているのは馬鹿としか思えない。武士道というやつか帝国の長刀にかける拘りは異常だ。

煙が晴れてきた。ジャップ共に引導を渡してやるとするか。崩れた建物を超えて敵を探すと意外と近くにいた。まず最初の生贄はお前だ。
「ラビット9、バンデッド・インレンジ、フォックス2!」
 相手の射程外から120mmを撃つがすぐにビル陰に隠れたために外してしまった。どうやらこちらの射程は向こうにばれてしまったようだ。まあ関係ないが。
「隠れているだけだったら焙りだしてやる!!」
 120mmを撃ちまくりビルを破壊する。そうするとそれに慌てたのか間抜けなF-4もどきが出てきた。………と思ったら周
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