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MUV-LUV/THE THIRD LEADER(旧題:遠田巧の挑戦)
12.開発衛士との戦いU
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術機の性能頼り』といって鼻で笑ってやがる。
 馬鹿らしい。装備も含めて実力だ。結果を認めず誇りだけは一人前の貧乏人どもに見下されるのは我慢ならなかった。
 そんな時、新型の試験を兼ねて日米合同演習が行われると聞いて俺は歓喜した。新型の性能は聞いている。はっきり言ってF-4もどきが束になっても敵わないものだ。奴らがどんなに虚勢を張ろうと、手も足も出ずに完敗すれば少しは身の程を知るだろう。
「ラビット9より小隊各機へ。黄色い猿どものお出迎えだ。遊んでやれ。」
 小隊の隊員に指示を下す。作戦は事前に伝えた通り、のろまなF-4もどきを遠くからカモ撃ちにするだけ。簡単な仕事だ。
 だがどうも計画通りにはいかないようだ。
『隊長、連中ビルの陰に隠れて出てきません!狙いにくいったらないですよ!』
 妙だ…。普通数で圧倒している場合は部隊を展開して囲い込みをかける。だが目の前のジャップ共は最初から守勢に回るように動いている。前進せず、遮蔽物の影から少し撃ってはまた隠れる。
 まあ少しは身の程を知った奴らということか。拍子抜けだが賢い選択だ。まあ所詮は時間稼ぎにしかならないが。
「どうやら相当ビビってるみたいだな。猿じゃなくてチキンだったか。まあ良い。全機間合いを詰めるぞ。動きまわっていればF-4もどきの弾なんて当たりゃしない。」
 面倒くさいことしやがって。猿は猿らしく馬鹿みたいに突っ込んでくればいいのによ。

ラビット9side out



 巧の予想は当たっていた。米軍はこちらの姿を確認するや否や、こちらの射程圏外から過剰な攻撃を繰り出してきた。それを見誤っていれば瞬く間に撃墜されていただろう。篠崎はストライクイーグルの攻撃性能を目の当たりにして冷汗をかいていた。しかもこちらの攻撃は全く当たらない。早すぎて照準が間に合わないのである。更にそれほどの速度で移動しつつも敵の攻撃はあくまでも正確だ。
 しかし何時までも呆けてはいられない。篠崎は作戦を立て直しを決定した。
「パンサー1よりパンサーズ。どうやら遠田の悪い予感が当たったらしい。分っていると思うがまともにやって勝てる相手ではない。作戦を練り直すぞ。」
『しかしどうするのですか!?けん制が精一杯です!』
 隊員の悲痛な声が聞こえる。
「離脱の方法は考えてある。全機同時にビル陰から120mmを斉射し敵の近くのビルを崩す。建物の崩壊とそれに伴う土煙で姿を眩ませてから距離を取る。」
『その後はどうするんですか?』
「さあな、俺は思いつかない。が、パンサー12はどうだ?この状況を想定していたんだろう?何か打開策は思いつくか?」
 篠崎は巧の柔軟な思考を買っていた。未だ訓練兵で、城井が懸念していたように覚悟の面で足りない部分があると感じるものの、熟練した正規兵にありがちな思考硬
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