第三話 シャングリラ
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しょ。後ろはあたしに任せて」
ルーが後方に回った。
「Zはいざって時にはすぐに逃げられるからね。火力も強いし」
「頼むぜ。じゃあ俺は突っ切る」
「あたしも」
「あたしも行くよ」
プルとプルツーがその左右を固める。そして彼等は脱出に向かう。
まずは言葉通りジュドーが出る。その左右を二機のキュベレイマークUが固め他の機体がそれに続く。Zはやはり一番後ろであった。
「行くぜえ!」
ジュドーは叫んだ。そしてそのまま艦の外に出る。それからコロニーの中に出た。
「皆いるか!?」
ジュドーはコロニーに出ると他の者に声をかけた。すると周りに次々と集まって来た。
「いるよ」
「俺も」
皆いた。だがルーのZだけは見えなかった。
「ルー!?」
「心配しないで」
ここで彼女の声がした。
「あたしもいるから」
ZZの前にウェイブライダーが姿を現わした。そしてそれはすぐにZに変形した。
「よし、これで全員揃ったな」
ジュドーはそれを見て満足そうに声を出した。
「後は・・・・・・だ」
見れば港の方からモビルスーツ達がやって来る。バーザムやマラサイである。どれもティターンズのモビルスーツだ。
「あいつ等をやっつけるだけだな」
「よし」
彼等は前に出た。皆歳は若いが先のバルマー戦役を生き抜いた者達である。そのパイロットとしての力量は普通のそれを遥かに凌駕しているのだ。
照準を合わせる。そして狙い撃とうとする。その前にティターンズでも彼等でもないモビルスーツ達が姿を現わした。
「待てっ!」
それはZUであった。ジュドー達はそれのパイロットが誰であるか知っていた。
「カミーユさん!?」
「久し振りだな、ジュドー」
コクピットにカミーユの声と映像が入って来た。
「シャングリラだからまさかと思ったが」
彼はジュドーに対して微笑みながら声をかける。
「また盗もうとしていたのか」
「ええ、まあ」
ジュドーだけでなく他の者もカミーユに対してバツの悪い顔をした。
「ティターンズですからね。別にいいでしょ」
「俺はいいけれどな」
カミーユも相手がティターンズならば特に問題としてはいなかった。
「どのみち俺達も連中を倒すつもりだったし」
「そうだったんですか」
「ところでウラキ少尉を知らないか」
「コウさんですか!?」
「ああ。先にコロニーに入った筈なんだが」
彼は辺りを見回しながらそう言った。
「知りませんけど」
ジュドーは本当に知らなかった。
「そうか。あの人のことだから大丈夫だと思うが」
その間にティターンズのモビルスーツは距離を詰めて来ていた。
「そうこう言っている場合じゃないか」
「はい」
それは二人共よくわかっていた。
「話は先だ。まずあいつ等を何とか
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