第三話 シャングリラ
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「おい、ZZがあるぜ」
「Zもよ」
見ればキュベレイマークUもある。それも二機だ。
他にもあった。人数分、いやそれ以上あった。どれも量産型のものではない、特殊なものであった。
「どうするよ」
ジュドーはそれを見て興奮を抑えられなかった。
「どうするってよお」
ビーチャもそれは同じである。
「何でティターンズがこんなの持ってるんだよ」
「大方アナハイム社からの横流しでしょうね」
ルーがそれに答えた。
「あそこの社長わりかし狸だから」
「有り得るね、それ」
エルがそれに同意した。アナハイム=エレクトロニクス社の社長メラニー=ヒュー=カーバインは腹芸の達者な寝業師として知られているのである。
「こんなのティターンズに渡ったら大変だよ」
「そうそう、モンドの言う通りだよ」
この面々では比較的穏やかなイーノも声をあげている。ジュドーはそれを見て考え込んだ。
「どうするかだよな」
「盗むしかないよ、ジュドー」
ここでプルが言った。
「丁度キュベレイもあるしさ。盗んじゃおうよ」
「そうだな、最初からそのつもりだったし」
彼もそれに乗った。いや、最初から決めていたことを実行に移す決心をしただけであった。
「やるぞ」
「よし来た」
皆それに従った。そしてそれぞれ気に入ったモビルスーツに乗り込む。ジュドーはZZ,ルーはZ,ビーチャはフルアーマー百式改に乗った。エルはスーパーガンダムの黒、モンドはフルアーマーマークU、イーノはメタス改だ。やはりガンダム系のモビルスーツを選んでいた。プルとプルツーは当然キュベレイマークUであった。
「何か前と乗っているのは同じだな」
「それもそうだな」
プルツーが答えた。しかも彼女のキュベレイは赤であった。
「だがそっちの方がいい。慣れたモビルスーツの方が何かとやり易い」
「それもそうだな」
見ればどの者も的確に動かしていた。やはりどれも以前に乗ったことがあるものか、それの発展型であるせいであった。操縦は見事であった。
「さてと」
ジュドーは他の者を見回して言った。
「では行きますか」
「おう」
「了解」
皆頷いた。そして出て行こうとする。その時であった。
「おい、見ろ!」
「大変だ、モビルスーツが!」
ティターンズの将兵達が気付いた。そしてこちらに集まって来る。
「いけね!」
「早く逃げろ!」
彼等は急いで逃げ道を探す。とりあえずは艦内から脱出しようとする。辺りを見回す。
「おい、あれ見ろよ!」
モンドが叫ぶ。すると格納庫が開き外に出られるようになっていた。
「行く?」
「勿論」
ジュドーはイーノに答えた。
「ここで行かなきゃどうにもなんねえだろ」
「それもそうね」
エルはそれに頷いた。
「じゃあ行きま
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