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MUV-LUV/THE THIRD LEADER(旧題:遠田巧の挑戦)
11.開発衛士との戦いT
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えないが、包囲し、機動力殺せば後は物量がものをいう。問題は接敵時に帝国側の中隊が持ちこたえられるかどうか。大隊長であるホーク1はそう考えていた。
しかしその予想はすぐに裏切られることになる。レーダーに敵のマーカーが4つ表示された。敵はステルス性を無視してこちらに向かってきているらしい。
「ホーク1より各中隊長、こちらで敵機を4捕捉した。これより迎撃戦に入る。作戦通り援護に来てくれ。」
『こちらウルフ1!こっちにも敵が4機来てるぞ!』
『パンサー1よりホーク1、こっちも同じだ。米軍は小隊単位で分散してきている。』
各中隊長の報告を聞き怪訝に思った大隊長だったが、敵が少ない戦力をさらに分散させてくれるなら逆にやりやすい。もともと戦力比3:1という有利を崩さないことが作戦の目的なのだから。
「なら問題はない。各中隊で迎撃し殲滅させ次第他の援護に回れ。」
『ウルフ1了解!』
『パンサー1了解。』
◆
『と、言うわけだ。作戦は変更。中隊単位で敵の小隊をたたく。傘壱型で接敵、前衛は微速後退しつつ迎撃、撃ち落とされずに相手を足止めする事にに専念しろ。両翼は接敵と同時に前方へ展開し陣形を鶴翼に移行し挟撃しろ。』
「パンサー12了解。」
巧は敵の動きを知り、疑問に思った。米軍は馬鹿じゃない。戦術的に考えれば少数が多数に勝つためには各個撃破が基本である。それを捨ててわざわざ戦力を分散してくることにどんな意図があるのか…。
それを考えたとき巧は一つの仮説を思いつく。
(相手の狙いは速攻、早期殲滅か?とするなら総合的な火力ではなく機動力を活かした攪乱が狙いか…)
米軍機の能力は未知数だが帝国の撃震の能力は知られている。そして実際のところは分らないが、少なくとも米軍は3:1で戦えると見積もっている。もし自分が陽炎の小隊で撃震の中隊を破ろうとするなら、まともに当たらず敵の進行方向に対して横に移動しつつ端の方から潰していく。それを成す為には陽炎では不可能なほどの高速機動と精密射撃能力が必要となる。しかしその条件さえ満たせば確かに可能だ。
(信じられないが米軍の新型はそこまでの性能があるのか…?だが警戒する価値はあるはずだ。)
巧はこれまで米軍の戦術機と戦ったことはなかった。だからこそ先入観なしに状況を把握していた。もし隊長たちが同じ仮説を思いついても『そんな機体はありえない』とすぐに思考を止めていただろう。
「パンサー12よりパンサー1、進言したいことがあります。」
◆
米軍の新型、F-15E<ストライクイーグル>は見た目こそ従来のF-15<イーグル>と変わらないものの中身は別物と言っていい。兵器担架量の増大と装甲の変更によって攻防共に能力が上がっているだけでなく、アビオニクスの強化と機体構造の改良によってこれまでにな
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