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MUV-LUV/THE THIRD LEADER(旧題:遠田巧の挑戦)
11.開発衛士との戦いT
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められていると思っていい。帝国軍の誇りに欠けてこの演習は勝たねばならない。分ったか!?」
「「「了解!」」」
 言われるまでもなくパンサーズの隊員たちは燃えていた。当日の作戦を練り、他の中隊との連携を確認し、万全の体制で演習に臨んだのである。
 そして演習当日。



巧side

 今日は米軍との合同演習か…。城井中尉との一件以来頭から抜けていたが、俺は元々こういった経験を積むために衛士になったようなものだ。BETA戦はもちろん、対人戦の経験も積んでそれを会社に役立てるために…。今はそのことをあまり考えないようにしているが、米軍の最新鋭機と戦うとなると思いださざるを得ないな。SES計画だって親父が米国の兵器メーカーとの交渉を失敗したことから始まったわけだし。
 帝国の戦術機は今のところ全て米国機のライセンス生産で賄われている。そして帝国だけでなく世界中の戦術機は米国の戦術機のコピー品だ。ソ連や東欧は独自開発した戦術機を作っているようだが、やはり米国の技術力は格が違う。帝国が開発しているという新型はどうなのかわからないが。
 しかし今の俺はあくまで臨時少尉。余計な事は考えず目の前の模擬戦に集中するのみだ。大隊でのブリーフィングで行われた作戦会議では特に奇策の類はなかった。まあ奇策を用いるは寡兵、数で勝るのなら正攻法が正しい選択であるというのは間違ってないと思う。逆に大隊規模で奇策を用いることは難しいしな。今回参加するのはパンサーズ、ウルヴズ、ホークスの三中隊で構成される大隊だ。どの中隊も中隊長以上は実戦経験の豊富な隊で、模擬戦も一緒にやっている。厚木基地でも有数の実力を持っていると思う。まあ初参戦の俺は余りはしゃがずに目の前の仕事をきっちりこなすことを考えれば良い。
『CPより大隊各機へ。日米合同演習、開始まで300秒。全機起動せよ。』
CPの合図だ。戦術機を起動しステータスチェック、操縦桿を握りしめる。流石に篠崎大尉とやった時みたいな緊張はないが、それでもやはり操縦桿を握る手には力が入っちまう。
『パンサー1よりパンサーズへ。そろそろだ。全員気を引き締めろよ。今回の演習ではJIVESが用いられる。つまりほとんど実戦と同じだ。もし撃墜されたら現実でも撃墜されていたということだ。言い訳何ぞ出来ん。文字通り死ぬ気でやれ。』
「パンサー12了解!」
 そうだ。訓練は実戦のように、実戦は訓練のように。訓練だからこそ死ぬ気で戦わないとな。

巧side out



 演習が開始し両軍が進行する。帝国軍は中隊毎に散開し索敵。米国は数の不利を和らげるために中隊全体で行動すると読んだ上での作戦である。どこかの中隊が接敵したら持ちこたえることを最優先し、他の二隊で包囲せん滅する。それが帝国軍側の作戦だった。一対一で勝てるとは思
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