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MUV-LUV/THE THIRD LEADER(旧題:遠田巧の挑戦)
10.新しい出会いU
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どれもあんた自身から出てきたものじゃない。それを唯唯諾諾と受け入れて、まるで実験をするかの様に新しい戦術を試していく。それが気に食わないんだ。」
えっ………?俺の意思じゃない?
「あんた自身は色々考えているつもりだろうが、結局大人の、世の中の都合に従って衛士になろうとしている。でもね、そういう奴ほど戦場で迷い、早死にしていく。弱いんだよ。世界のためって理由は。言葉に踊らされているんだ。そんなもんは戦場ですぐに消える。同僚が次々に戦死し、部隊の連中がBETAに食われていく様を見ればな。そして戦う理由をなくした衛士は生き残る意思が弱くなって死んでいく。」
「世界のためという理由はいけないのですか!?」
「ああ、衛士が戦う理由としては下の下だね。そんなことは上の連中に任せておけばいい。これで分かったか?私がお前のことを疎ましく思う理由。世の中に流されて進んで命をさしだし、それを正しいと感じている。これからそんな子供は増えるだろうね。世界のため、国のためと言って戦場に出て、死ぬ間際になって自分が死ぬ理由もわからなくなって死んでいく子供が。私の子供がそうなってしまうと思うと気が狂いそうになるよ。」
俺は何も言えない。何故か夕呼に言われたことを思い出す。『面白みがない』。それは周りに流されて自分から出てくるものがないからじゃないのか…。俺が戦う理由って何なんだ?
気づけば中尉はいなくなっていた。随分長い間茫然としていたらしい。とりあえず今日はもう寝よう。でも今日言われたことは忘れない。俺はそう誓って宿舎に帰った。
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