第二話 悪を裁つ剣
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てると思うておるのか」
マガルガは優雅な舞をはじめた。そしてグルンガストの前に出る。
「受けてみよ」
舞いながらグルンガストに向かう。そして叫んだ。
「黄泉舞!」
グルンガストに襲い掛かる。華麗な動きでその全体を撃つ。だがグルンガストは怯んではいなかった。
「まだまだっ!」
ゼンガーは機体を襲うダメージにも怯むことはなかった。むしろそれを受けてさらに戦意を高揚させていた。
「先程も言ったな」
ゼンガーはその刀をククルに向けてから言う。
「我が名はゼンガー=ゾンバルト」
その声は剣の様に鋭い。
「悪を断つ剣なり!」
そう叫ぶとマガルガに向けて突進する。そしてその巨大な刀で斬りつけた。
「ムッ!」
マガルガはそれを避けようとする。だが斬艦刀の方が速かった。それはマガルガの右腕を一閃した。
「ぬうっ!」
右腕が断ち切られた。ククルはそれを見て苦悶の声をあげた。
「おのれっ!」
「我が太刀筋、見切れるものではない」
ゼンガーは怒りに顔を歪める彼女に対してそう言った。
「女よ」
そして言った。
「この勝負、俺の勝ちだ。潔く敗北を認めよ」
「認めよだと」
ククルはそれを聞きさらに怒りを高めた。その白く整った顔が紅潮し、醜く歪む。
「わらわに敗北を認めよだと」
「そうだ」
ゼンガーは彼女にそう言い放った。
「貴様は今俺に右腕を切り落とされた。それが敗北でなくて何だというのだ」
「ヌヌヌ・・・・・・」
「敗北を認めぬのならそれでよい。だが」
彼は言葉を続けた。
「俺に腕を切り落とされたのは事実。これは言い繕うことができぬぞ」
「戯れ言を」
ククルは怒りに身体を打ち震わせながらも言葉を返した。
「この程度でわらわに勝ったなどとは」
「やるつもりか」
「無論」
左腕だけで構えをとった。
「そこになおれ。今すぐその戯れ言への褒美をくれてやろう」
「褒美か」
「そうじゃ。わらわの舞をもう一度受けてあの世に行くがよい。そしてそこで永遠に悔やむがよい」
「面白い」
だがゼンガーはそれでも動じてはいなかった。
「我が剣、もう一度見せてやろう」
再び斬艦刀を取り出す。そしてそれを構える。だがここで新たな敵が姿を現わした。
「待て、ククルよ」
遠くから声がした。
「その声は」
甲児と鉄也は咄嗟に声がした方に目をやった。そこにあの男がいた。
そこには巨大な身体をした巨人がいた。宙に立ち、腹にある髭の生えた男の顔がこちらを睨んでいる。
「暗黒大将軍!」
「貴様もここに!」
「フフフ」
暗黒大将軍は二人を見て笑った。
「久し振りだな、二人共」
「ああ、全くだ」
「まさかまた会うとはな。これで三度目だ」
「三度目!?」
暗黒大将軍はその
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