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MUV-LUV/THE THIRD LEADER(旧題:遠田巧の挑戦)
9.新しい出会いT
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常の任官であれば訓練校で最低限の操縦技術を身につけていことを前提として考えるが、お前の場合はまた特殊だからな。何が出来て何が出来ないのか、それをはっきりさせたい。強化装備を装着し戦術機ハンガーに来い。実機訓練だ。今回は俺とお前さしで模擬戦を行う。」
「はっ、了解しました!」
◆
パンサーズ隊長、篠崎大尉との市街戦。機体は両者共に激震。兵装は自由。巧は突撃砲2門、支援突撃砲1門、長刀1本を装備した。対人戦で1対1なのであらゆる事態に対応出来る兵装が必要だと思ったからである。
ハンガーを出て演習地に向かう。演習地には市街地を模したダミーの建造物が並んでおり、細かい操縦が要求されるのが見て取れる。操縦桿の感触を確かめるように何度も握り直す。巧は珍しく緊張していた。実機での戦闘演習は初めてだったのである。訓練課程で基本的な動作は実機で経験済みだったが、戦闘は初めてだった。
(コックピットが狭く感じる……緊張してるのか?)
戦術機訓練が始まって今まで緊張したことなど無かったために巧は自分の状態に驚いていた。コックピットが狭く感じ、操縦桿を握る感触はいつもよりも硬い気がする。ジットリと汗をかいている。
しかし緊張するのも無理はない。巧は柳田との訓練で、模擬戦といえども命がけだと身にしみている。また命がけでやらなければ意味もない。模擬弾を食らえば死ぬ、それぐらいの気持ちで臨んでいた。ある意味で初陣である。
そこに篠田から連絡が入る。
「よーし、じゃあ始めるぞ。所定の位置についたか?」
「はい。」
「この模擬戦はお前の実力を測るものだ。攻撃判定は別のオペレーターがいるからそっちに任せてある。大破、または中破で戦闘不能になった時点で終了だ。今回の演習では模擬弾を使うために実戦とはいくらか誤差があるが実戦のつもりで来い。分ったな。」
実戦では銃撃によってビルなど障害物が削れたり、破片などで機体が傷ついたりする。そういった実戦ならではの影響は自分で考慮しろということだ。
「了解。」
「では開始する。オペレーター!」
「ではこれより戦術機市街地模擬戦を開始します。」
オペレーターの開始合図とともに両機は行動を開始した。
相手の初期配置はお互い分かっているが開始後はセンサーが頼りである。激震の静音性は低い。跳躍ユニットを使わずゆっくり歩いても射程距離程度の距離ではレーダーに引っ掛かるだろう。だが静止している状態は別である。静音性が低くとも主機の動力源がマグネシウム蓄電池である戦術機にはエンジン音などはない。動かなければ音感センサーには引っかからないのである。そしてビルが立ち並ぶ市街地での戦闘では待ち伏せが非常に有効だ。相手がこちらの位置を掴み、動かず待ち伏せされた場合は何の抵抗もできずに負ける可能性がある。ならば出来る限り音を
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