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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第一話 魔装機神
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が何処か品がないように見える。
「それも大勝利ですよ。シュテドニアスの奴等もう見事な位ボロボロにやられたそうですよ」
「知っていますよ、チカ」
 部屋の壁に顔を向けている男がそれに答えた。チカと呼んだその小鳥に背を向けており、顔は見えないが白い丈の長い服に青い青いズボンを履いている。そして髪は紫であった。
「それは予想通りです」
「あれ、そうだったんですか?」
「マサキ達の力を以ってすれば容易いことでしょう。それにフェイル王子もカークス将軍もおりますし」
「フェイル王子はともかくあの将軍がですか」
「ええ」
「まあ確かにあたしも驚いていますよ。まさかあんなに活躍するなんて」
「人間の能力は時として急に開かれるものなのです」
 彼はそれに答えた。
「カークス将軍もそうです。彼は今までその能力を発揮する機会がなかっただけだったのです」
「そういうものですか」
「はい」
 男はやはり静かな声で答えた。
「ですから今回の戦いの勝利は特に話すようなものではありません」
「そうですか。けれどそれなら」
「何です?」
「何であの連邦軍のパイロットをここに召還したんですか?」
「彼ですか」
 男はそれを受けて声を微笑ませた。
「それはいずれわかりますよ」
「何か御考えがあるんですね」
「勿論です」
 男は答えた。
「その為に彼等を召還したのですから」
「それはいいですけれど」
 チカはここで話題を変えた。
「今はあまり無理はなさらない方がいいですよ。折角怪我が治ったばかりなんですから」
「わかっていますよ」
 男はやはり声だけで微笑んでいる。
「私だけの身体ではありませんから」
「そうです、そういうことです」
 チカは騒がしい声をたてた。
「御主人様がいなかったらあたしは消えてしまうんですからね。気をつけて下さいよ」
「わかっていますよ」
 男はそう答えた。
「ところでチカ」
「はい」
「ルオゾールはどうしていますか」
「ルオゾール様ですか」
「ええ。今ここにはいないようですが」
「あの人ならあちこちを飛び回っていますよ。やっぱりお忙しいようで」
「そうなのですか。それは何より」
 声がニヤリと笑った。
「復活に向けて働いてくれているのですね」
「ええ、まあ」
「それでは私も時が来たら動きますか」
「どうするんですか?」
「サフィーネを呼んで下さい。そしてモニカも」
「わかりました」
「全てはそれからです。いいですね」
「はい、わかりました」
 チカは主の指示に頷いた。
「では行って来ます」
「どうぞ」
 チカは羽ばたくとそのまま出口に向かって飛んだ。そしてそのまま廊下へ飛び去って行った。
「マサキ」
 彼はチカを横目で見ながら呟いた。
「貴方のおかげです
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