08 マグニス―みくだすものたち―
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少しずつ敵を倒し、マグニスを追い詰める。
するとマグニスはバックステップで後方に下がった。
「劣悪種どもめがぁぁぁぁぁ!」
怒りに満ちた声でそう叫び、そばの機械を動かし何かを取り出す。
そして取り出した何かを部下の兵士に埋め込んだ。
「ま、マグニス様!何を……!ぐわあああああああ!!」
兵士は苦しさから叫び、禍々しい紫色の光が漏れ出てくる。
前にも感じた事のある気配。
『あいつ、オメガの欠片を部下に埋め込んだわ!』
イヴの声が響き、その内容に皆が驚愕する。
「オメガって前にみた手の化け物!?それを埋め込んだの?嘘でしょ!?」
「そんなものを部下に埋め込むなんて……何を考えているの……!」
いつも冷静なリフィルも驚き声を出す。
欠片を埋め込まれた兵士は人の形を保てなくなる。
皮膚はめくれ、紫色の肉と黒い骨が飛び出し、もはや生物と呼ぶのも怪しいような不気味な化け物になった。
「劣悪種に相応しい化け物じゃないか!!」
マグニスは笑う。
「ひどい……どうして同じ人間にここまでできるの……?」
「自身が同属と思う者にもこのような事をするとは……」
コレットが声を振り絞るように言い、クラトスは厳しい表情で化け物を見ながら言う。
「マグニス……!」
ロイドはぐっと剣を握る力を強め、叫ぼうとした時。
化け物が動き始めた。
「GYAAAAAA!!」
化け物は腕を振り、マグニスを襲った。
「グアアアアアア!!」
マグニスは壁に叩きつけられ、血を噴出し倒れる。
『馬鹿ね!オメガは破壊衝動の塊よ!こんな事したら暴走するに決まってるじゃない!!早くこいつを止めないと命尽きるまで壊すのを止めないわ!』
イヴが叫ぶ。
「だとすると、やっかいだわ。前に倒した魔物と同じ状態だとすると今、こちらが攻撃してもきかない……」
『マナを使った強い攻撃をしない限りあの紫の光はとれないわ!』
リフィルにイヴが答える。
「前、僕が魔法で攻撃しても消されちゃったよ?」
『単純に威力が弱いからよ。それに前の魔物はオメガの力に触れて意思を乗っ取られただけの弱い奴よ。でも、こいつはオメガの欠片。前とは比べ物にならない』
「じゃあ……!」
「話はそれまでだ!くるぞ!!」
クラトスが注意を呼びかける。
相手はのろのろとこちらを向き、咆哮をあげた。
「風!」
誰かが叫ぶ。
俺はオメガに取り付かれた化け物に指差す。
「お前に相応しいソイルは決まった!」
『ここは室内よ!?小さい子達じゃあいつの張る光のバリアを突破できないわ!』
イヴが叫ぶ。
一瞬イヴを見て、ソイルを装填する。
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