第六章 贖罪の炎赤石
第三話 士郎危機一髪!?
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、まるで匂いを擦り付けるように、士郎の身体に自分の身体を擦りつけ始めた。
士郎に身体を押し付けた身体を上下に揺すっていたためか、肌着とスカート、そしてスカートの下のショーツまでずり下がり始める。
このままだと真昼間の外で裸になってしまう。しかし、ルイズは全く気にしていない。いや、ただもう、正気じゃないのだろう。ルイズの目には、活火山の火口のように、燃え上がるどろりとしたマグマのような情欲の炎が燃えている。これではもう、止めれないし止まらない。
これ以上は本当の本当にヤバイと判断した士郎が、池に落ちてでも逃れようと身体に力を込めた時、
「ふむぶっ??!!」
「んんぁ、むっんぁぁっ、ぁむ……んむ?」
ルイズの背中越しに素敵で危険な光景が広がっていた。
池の周りを、カトレアを除くルイズの家族と城の使用人が取り囲んでいた。
貴族平民合わせて大体三十人はいるだろう。
こちらを見つめる全員は同じ様な態度を取っている。
それは……。
「ゆ、夢よね」
「幻覚ね」
「幻だ」
「最近の夢は生々しいもんだなあ」
「ルイズさまがこんなことしてる夢だなんて……溜まってるのか?」
現実逃避と呼ばれるものだった。
「ん……うぁ……ぇぅ……何ろもう」
「っぷは! ルイズ! 周りを見ろっ!」
士郎が器用にキスしながら吹き出すと、ルイズが戸惑いながら上気した顔で士郎の口の中からずるずると舌を引き出した。ごぽりと白く泡立った唾液が二人の口の中から溢れ出す。口から溢れ出した唾液は、ルイズの白く細い首を伝い、肌着を更に濡らしていく。士郎のお腹に手を置き、ルイズは身体をゆっくりと起こす。どこか焦点の合っていない目で周りを見渡したルイズは、士郎へと顔を戻し、
「……夢ね……」
「……おい」
と一言呟き、ドサリと士郎の上に倒れ込んだ。
士郎はルイズの身体を抱きとめると、ゆっくりと身体を起こし、再度周りを見渡す。
そこには、未だに目の前の光景が信じられず、現実逃避を起こしている者ばかりだったが、中には正気に戻る者がいた。
「……な」
カタカタと左目にはめたモノクルが揺れる。
いや、全身が揺れていた。
男は震える体を少しずつ動かし、小舟の中で半裸状態のルイズを抱きとめる士郎を指差す。そして、震える声で城さえ揺らすかのような叫び声を上げた。
「なにしとんじゃあああああああァアアアアアアアアアアッッ!!!!」
目にも止まらない速さで杖を引き抜いた公爵は、過去最高の速度で呪文を詠唱する。
「と、ととと強化開始ッ!!」
ビリビリと辺りを震わす怒声に、バネじかけの玩具のように跳ね起きた士郎は、急速に膨れ上がる魔力から逃げ
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