揉め事処理屋
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連れて外に出た後、いきなり部下たちが襲ってきた。
「………いきなりかよ」
「はっ! 極道を舐めてんじゃねぇぞ、ガキが!!」
ドゴッ!
バキッ!
ブシューーーー!!
榊原はこの時分からなかった。
一体部下達に何が起こったのかが………。
十人近く居た部下たちは、四肢のどこかの骨が折れている。
酷い奴なんか、顎の骨が折れてそこから血を吐きだしてる者もいた。
「………さて、本家で話し合おうか?」
「………(コクコク!!」
あーらら、ビビっちゃって腰が抜けてるし。
極道ならこれぐらいでビビるなよ。
移動中・・・
俺達は竜極会の本家で組長の腹心の部下である人に案内された。
「今、オヤジを呼びますので少々お待ちを」
「ああ」
パタン・・・
紅香は隣で静かになっていた。
「怖いか?」
「……少しだけですが」
「俺と同じ舞台に立ちたいなら、これぐらいは堂々としてないと舐められるぞ」
「はい」
その時、戸が開き入ってきたのは白髪でオールバックの老人だった。
「………待たせて済まないな、儂が竜極会の組長『後藤 竜璽』だ」
「揉め事処理屋の蒼騎 真紅狼です。こちらは弟子の柔沢 紅香です」
「………ふむ。これから話し合いになる。おめぇらは下がってろ」
「何か御用があれば、お呼びください」
「おぅ。………さて、久しぶりだな、真紅狼よ」
「お久しぶりです、竜璽さん」
「………え、知り合いなんですか?」
「ああ、俺がそれなりに名声が広まった時に京都で依頼があったんだが、その時に助けたのが、竜璽さんでな。それ以降、ちょくちょく会ってたんだよ。確か、紅香が弟子入りする三か月前だったかな?」
「そうなんですか………」
「あの時は世話になったな。で、今回はウチの若頭がやっちまったみたいだな」
「竜璽さんはこのことは?」
「いや、知らん。信頼してアイツに任せたんだがな……」
「取り敢えず、取り立てた千五百万返してもらえます?」
「それが道理だからな。………おい! あのバカと金を持ってこい!!」
その後、榊原とアタッシュケース二つが持って来られた。
「オ、オヤジ………!!」
「オマエの処分は後だ。先に返しておくぞ、真紅狼」
「確認してもいいですか?」
「ああ、構わない」
俺はアタッシュケースの中身を確認し、千五百万入ってるのを確認した後、閉じた。
「確かに……受け取りました。で、そいつの処理なんですが、任せていいですか?」
「いいのか?」
「竜璽さんを信じてますんで………」
「度々すまねぇな。恩にきる」
「では、失礼します」
「おぅ。また来い。飯ぐらい奢ってやるよ」
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