第2試合
【第2試合】 VSノワールプペ(5)
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キン肉マンルージュは全く反論しない。それどころか、ぴくりとも動かない。
そんなキン肉マンルージュを見つめながら、ミーノは涙をこぼして叫び上げた。
「うわああぁぁああん! だめですぅ! 立ってくださいですぅ! わああぁぁああぁぁん! だめなのですぅ! 死んじゃダメなのですぅ! うあああああん! お願いですぅ! 動いてくださいですぅ! 立たなくてもいいですから、ほんの少しでもいいですから……動いてですぅ! うわああぁぁああぁぁああん! キン肉マンルージュ様ぁ! ルージュ様あああぁぁぁあああッ!」
泣き声混じりの悲痛な叫びが、会場中に響き渡る。そして会場中の誰もが、キン肉マンルージュは絶命していることに気がつく。
“うそ……ルージュちゃん……死んじゃった?”
“そ、そんな……死んだって? ルージュちゃんが? ……マジかよ……”
“いやぁ……ルージュちゃん……いやだよぉ……”
観客達は呟くように、驚きと悲しみの声を漏らす。
「プペプペプペプペプペッ! 小娘の魂は無事、超人墓場という名の地獄に辿りついておるわ!」
真・悪魔将軍プペは倒れているキン肉マンルージュに向かって、唾を吐きかける。
「ル、ルージュ様ぁ!」
唾はキン肉マンルージュの頭に当たり、カツンという音を立てて跳ね返った。そしてキャンバス上には、ギラついたダイヤモンドの唾が転がっている。
ミーノは真・悪魔将軍プペを睨みつけ、怒りをあらわにする。
「小娘よ、何を怒る必要がある。そこに横たわるは、ただの肉塊。魂の抜けた死肉よ。キン肉マンルージュであったのは過去の話。今は朽ちゆくだけの抜け殻よ」
悪意のある言葉を吐いて、真・悪魔将軍プペはキン肉マンルージュを見下ろしながら、笑いに笑い上げた。
「プペプペプペプペプペッ! プーペプペプペップペプペペ! プーペペペプペプペプペプペプペッ!!」
――。
――。
――。
――闇。
キン肉マンルージュは起き上がり、目を開ける。しかし何も見えない。どこを見渡しても、真っ暗な闇が続いている。
「ッ!」
不意にキン肉マンルージュは、背中に冷たいものを感じた。無意識のうちにキン肉マンルージュは振り向く。
「こ、これって……」
キン肉マンルージュの背後には巨大な扉があった。
扉の表面には赤黒いものが付着していて、鉄さびの臭いがやたらに鼻についた。
「?? 何これ? ここを通るの?」
キン肉マンルージュは首を傾げながらも、巨扉に手をかけようとする。
『それに触れてはなりません、少女よ』
背後から声がした。キン肉マンルージュは振り返ると、突然、目の前が真っ白になった。
「ひゃあ!」
真っ暗がいき
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