第2試合
【第2試合】 VSノワールプペ(5)
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毒牙が痛々しく切り裂いてしまうのでしょうか! あああ……それはひどい! ひどすぎます! まさに悪魔の所業!」
アナウンサーと中野さんが興奮している中、ミーノは違和感にさいなまれていた。
「……違う……これは……ち、違うのですぅ! これは地獄の断頭台ではないのですぅ!」
叫び上げるミーノを見て、真・悪魔将軍プペは愉快そうに笑い上げた。
「プペプペプペプペプペッ! さすがはミーノ! その通りよ! これは地獄の断頭台ではない! 破滅への道案内よ!」
真・悪魔将軍プペは地獄の断頭台の体勢のまま、キン肉マンルージュの両脚を片脇に抱え込んだ。そしてもう片方の脇で、キン肉マンルージュの両腕を抱え込む。更に抱え込んだ両脚と両腕を引っ張り上げ、キン肉マンルージュの喉元に食い込んでいるスネを、ぐいぐいと深くめり込ませる。
「喰らえい! 破滅の断頭台!」
真・悪魔将軍プペが声を上げると、力が失せているキン肉マンルージュが苦しそうにうめき声を上げた。
「ぐうぁぅ……ぐぐぐうううぅぅぅ……」
そしてキン肉マンルージュの喉元はぶすぶすと音を立てて、デヴィルディスペアに焼かれていく。
「プペプペプペプペプペッ! さあ逝くがよい! 地獄という死後の世界を存分に味わいつくせい!」
“ずどがじゃががぁぁぁあああん!”
ふたりはリングに落下し、激突する。そしてリングは破滅の断頭台の衝撃で、ぐにゃりとたわんでしまう。キャンバスはまるで大穴が開いたように、べこりとへこんでしまう。
真・悪魔将軍プペがのそりと立ち上がると、その足元には、リングにめり込み両脚だけが見えているキン肉マンルージュがいた。
「プペプペプペプペプペッ! 随分と無様で、はしたない格好をしておるな。しようがない小娘よ」
真・悪魔将軍プペはキン肉マンルージュの足首を掴み、片手でキン肉マンルージュを引っこ抜いた。
“きゃあああぁぁぁあああッ!”
“うわわわあああぁぁぁあああッ!”
観客の誰もが、悲痛な悲鳴を上げた。
キン肉マンルージュの全身はどす黒く染まり、びくんびくんと痙攣している。口角にはだらりと、舌がだらしなく飛び出している。
そして目からは完全に光が失われていた。
真・悪魔将軍プペは、ふんッと鼻をならすと、おもむろにキン肉マンルージュを放り投げた。
「これで地獄の九所封じは完成よ」
“ばぁん”
キン肉マンルージュの身体は一度バウンドし、そしてリング中央にうつ伏せになって倒れ込んだ。その姿はまるで、こうべを垂れて、許しを請うているようであった。
「プペプペプペプペプペッ! 無様なものだな、小娘よ。せいぜい地獄に行っても、そうやって鬼どもに、こうべを垂れるがよいぞ」
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