第2試合
【第2試合】 VSノワールプペ(5)
[11/12]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
なり真っ白になって、キン肉マンルージュは驚きのあまりに、心臓をどくんと跳ね鳴らした。
「何? なに? 今度は何事?」
キン肉マンルージュは困惑して、きょろきょろと周囲を見渡す。しかし辺りには何も無い。
『少女よ』
先ほど聞こえた声が、また耳に届いた。
キン肉マンルージュは頭をぐるぐる回しながら、声の主を探す。しかし辺りには誰もいない。
「誰?! 誰ですか!? お姿が見えませんけど! 少女って、わたしのこと?!」
キン肉マンルージュは声の主に向かって話しかける。
『少女よ』
キン肉マンルージュは再び頭をぐるぐる回しながら、声の主を探す。しかし、やはり辺りには誰もいない。
「ちょっとお! 声だけ聞こえるとかって、かるくホラーなんですけど! やあぁん、怖いよお! どこにいるのお?!」
困惑するキン肉マンルージュにはお構い無しに、声の主は一方的に質問をする。
『そなたが欲しいのは、敵を滅ぼす破壊の闇か? それとも敵を浄化する慈愛の光か?』
突然の質問にキン肉マンルージュは考え込む。そして自分を落ち着かせるべく、すーッ、はーッと、薄い胸を張りながら深呼吸をする。
めまぐるしい変化がありすぎたせいで、ぐちゃぐちゃになっている頭の中を、キン肉マンルージュは必死に整理する。
「……わたし……よくわからない……だけど、これだけは言えるよ……わたしが欲しいのは……」
『少女よ、何を望むか?』
「わたしが欲しいのは、敵を倒せるだけの正義の力だよ……闇とか光じゃなくて……わたしに足りてない、正義の力が欲しい!」
『ならば、そなたに足りない正義の力を与えてやろう!』
カァッ! と、真上から強くまばゆい光が降り注ぐ。キン肉マンルージュは全身に心地よい暖かさを感じた。
「あ、暖かいよお」
キン肉マンルージュは両腕を広げて光を受けとめる。
“どくん!”
突然、キン肉マンルージュの心臓が高鳴った。そして次の瞬間、全身が燃えるように熱くなった。
「あ、熱いよお!」
まるで血液が沸騰したかのように、全身が焼かれているように、とてつもなく熱い。
肌も、筋肉も、内臓も、脳も、脂肪も、骨も、血管も、神経も、歯も、そして唾液や涙、毛までも、全てが熱々しく熱い。
神経が通っている通っていないにかかわらず、とにかく全身という全身が、焼け落ちそうなほどに熱い。
「きゃあああぁぁぁあああぁぁぁッ! 熱い! 熱いよお! きゃわわあああぁぁぁッ! く、苦しい! 熱くて苦しいよお!」
キン肉マンルージュは自らを抱くように両腕を閉じ、その場にうずくまってしまう。
『少女よ、それが力だ。正義の力だ。そなたは受けとめねばならぬ。正義
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ