無印編
第二十一話 中
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スの能力を十全に使えるらしい。しかも、ユーノくんの指導でデバイスなしで、いくつか魔法が使える僕にとってストレージデバイスは実に相性のいいデバイスで、相当の戦力強化が見込めるようだ。
「いいんですか? こんなものを借りて」
「構わない。というよりも、むしろ借りて欲しい。本当なら、僕たちの仕事だったんだ。それを現地の君たちの力を借りなくちゃいけないんだから、これぐらいはむしろ当然のことだよ」
さわやかに言ってくれるクロノさんが眩しくて、同時にあんな目にあってしまったことが申し訳ない気持ちに襲われてしまった。それはなのはちゃんも同じ気持ちだったのだろう。少しだけ俯いていた。
「さて、君たちには封印を手伝ってもらうわけだが、捜索はこちらのアースラを使って行うから、君たちはジュエルシードが見つかったときに封印に行ってくれるだけでいい。だから、ずいぶん時間が空くことになるんだが、どうだい? もし、よければ僕が君に魔法を教えてあげようと思うんだが」
「いいんですか?」
本当なら休養しなければならないクロノさんには申し訳ないような気がしたが、デバイスの使い方も分からない僕からしてみれば、願ったり叶ったりである。
「ああ、教えることも僕としては勉強になるから構わないよ。ただ、実戦はできないけどね」
悪戯っぽい笑みを浮かべられて、僕も釣られて笑ってしまった。しかし、クロノさんがそこまで言ってくれるなら、受けないわけにもいかないだろう。だから、僕はクロノさんの申し出を受けることにした。
「それじゃ、よろしくお願いします」
ぺこりと頭を下げる僕。それを見て、なぜかなのはちゃんもオロオロとした後にペコリと頭を下げていた。それを見て、クスクスと笑うクロノさん。
経緯はともかく、ユーノくんに続いてクロノさんという二人目の魔法の先生ができた瞬間だった。
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