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リリカルってなんですか?
無印編
第二十一話 中
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た。

 アリシアちゃんは基本的に昼間は家にいるので、秋人とはもうとっくに仲良しだ。下手をしたら、僕よりもお姉ちゃんをやっているかもしれない。

 そんなことを考えていると先生が、手招きをして僕を呼び寄せ、耳元で囁くようにとんでもないことを尋ねてきた。

「……ふむ、蔵元の親戚か? ずいぶん、若い母親だな」

 ―――その発想はなかった。

 確かによくよく見てみれば、秋人を抱いたアルフさんは、その体つきもあって、秋人の母親に見えないこともない。しかし、ずいぶん若い母親だが。いわゆるヤンママとでもいうやつだろうか。しかし、いくらなんでも、その誤解はまずい。対外的にアルフさんはペットの扱いで登録しているのだから。

「ち、違いますよ。秋人は僕の弟で、アリシアちゃんは、僕の妹です」

「弟の話は確かに書類上で見たことがあるが、妹のほうは初耳だな。腹違いか?」

 何気に親父の名誉が危機だった。

「違います。色々、あったんです」

 さすがに、その内容を先生といえども話すことはできない。なにより、先生が納得できるとは思えない。だから、曖昧にごまかすことにした。先生も大人だ。そうやって誤魔化すような言葉を言えば、あまり簡単に踏み込んでは来ないだろう。

「……そうか」

 案の定、先生は何かを言いたそうだったが、それでもどうやら、そのことは素直に飲み込んでくれたらしい。

「ねえ、ねえ、お兄ちゃん、お話終わった?」

 僕と先生の会話が途切れたタイミングを見計らっていたのだろう。アリシアちゃんが、秋人に相変わらず指を追わせながら、僕のほうを向いていた。その瞳は何かに興味を抱いたのか、興味津々といったようすできらきら輝いていた。

 うん、と僕が彼女に頷くとアリシアちゃんはまるで堰を切ったように話し始めた。

「ここってすごいね。みんな同じような洋服着て、一つの部屋に集まって、遊んだりするのかな? 楽しそうだね。お兄ちゃんが行ってるなら、私も行きたいな」

 ニコニコしながらアリシアちゃんは、学校に行きたいという。そして、それに怪訝な顔をしたのは、先生だ。

「ん? 蔵元、彼女は……」

「色々あるんです」

 先生が言いたいことであろうことを先読みして言葉短く答えた。

 先生がいいたいことは分かる。アリシアちゃんの外見年齢からすると義務教育の途中であることは間違いない。ならば、学校に行っていないということは、ありえないのだ。しかしながら、ここで、アリシアちゃんの戸籍がまだ登録されていない問題がある。住民票等々の登録もまだ終わっていないので彼女は、書類上は存在しない少女なのだ。登録されれば近所の公立小学校から案内が来るだろう。

 アリシアちゃんがこの学校に来たいというのは問題
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