無印編
第二十一話 前
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らないクロノさんだけが、僕たちの行動を不思議そうな目で見ていたが、少し説明したら、「なるほど、聖王教会の祈りのようなものか」と納得していた。
いつもと比べると量が多い朝食が無言ではじまった。そもそも、なのはちゃんは口数が多いほうではないし、僕は、口に入れたまま話すようなことはしないので、基本的に話を振られない限りは無言だ。それは、クロノさんも恭也さんも同じなのだろう。四人がけのテーブルに座っておきながら、無言の朝食がもくもくと進んでいた。
なにも話さずに朝食を食べたのが功を奏したのか、思っていたよりも早く朝食が終わってしまった。
「さて、これからのことだが……君たちはまずは着替えたほうがいいな」
そう、よくよく考えると僕たちはまだパジャマ姿なのだ。さすがに、このままというわけにはいかないので、クロノさんの言うことには賛成だった。
「それで、その後の話になるんだが、普段の君たちはどうしてるんだ?」
「今日は平日なんで、学校ですね」
なんだかんだとある日常だが、まだ今日は平日なのだ。もっとも、後数日すれば、ゴールデンウィークに突入して、一週間以上の休みに突入するのだが。
どうして、そんなことを聞くのだろうか? と思っていたら、クロノさんは腕を組んで少し考えた後、何かの結論を出したような顔をして口を開いた。
「わかった。本当は、君たち―――いや、正確にはなのはさんには話があったんだが、学校があるなら、そちらを優先したほうがいいな。学校が終わった後にでも話があるんだが、構わないか?」
僕たちはクロノさんの問いに諾と答えた。僕たちは、放課後はいつもジュエルシードを探していたのだから、時空管理局の彼らが来てくれた以上、なにもすることはないのだ。だから、何も問題はなかった。
「それじゃ、これを君たちに渡しておこう」
そういって、渡されたのはレイジングハートのようなビー玉のようなもの。僕となのはちゃんの前にそれぞれ差し出された。
「なのはさんのレイジングハートは、僕たちが預かっているからね。デバイスがないと僕たちと連絡が取れないだろう? だから、代わりのデバイスを君たちに貸しておくことにするよ。学校が終わったら、これで連絡を取ってくれ」
なるほど、連絡手段の代わりか。確かに今までは、レイジングハート経由か、彼らからの接触を待つしかなかったのだ。それを考えれば、連絡手段があるというのは有り難い。そんなわけで、僕たちは遠慮なく、デバイスを受け取ることにした。
その後は、学校に行くには時間が余っていたので、クロノさんの助言に従ってお風呂を貸してもらった。なんと、このアースラには何故かお風呂があって、しかも。24時間入れるのだとか。やはり、こういった艦内で、長期間の航行にはス
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