七話〜無印一歩手前〜3月15日修正
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とだ。二年の頃から始めているが中々上手くいかない。偶に目覚めてしまった熱狂的な男子が常に俺の動向を見張っているのだが、そいつの目を掻い潜りながら過ごすっていうのもドキドキして楽しいもんだ。
……何故か月村に対しては高確率で見つかってしまうのは気にしないでおきたい。何故か屋上にある梯子を上った先の場所で日なたぼっこしている所に謎の機械を持ちながら現れたことは記憶から忘れてしまいたい。何の悪夢だ。
昼休み昼食をすぐに食べ終わって、気配を隠しながら一組の教室へと向かう。
原作三人娘は屋上で弁当を食べていて、キラキラ転生者は元気にストーキングでもしているのか騒がしい奴らはいない。キラキラ転生者の煩さは群を抜くものがある。月村と話す際には勿論キラキラ転生者、特に神白と津神が突っ掛かってくるのだが勿論の如くモブと認識されており、魔力持ちとは気づかれていない。
もしかするとあいつらは元々魔力索敵技術が低いのかもしれない。
そして、教室の隅で本を無表情で読んでいる黒髪の少年、二年来の友人の東雲蒼也(しののめ そうや)を見つけ、目の前の席に座る。
「っよ、蒼也。今までは運良く離れていたのに今年になって運を使い果たしたな」
「……はぁ」
(何しにきたんだ)
蒼也が溜め息を吐いてこちらを若干半眼で睨みながら念話を送ってくる。やはり随分と御機嫌斜めなようだ、この転生者は。
「まあ、チェスでもしようぜ?」
(最近は余裕が出てきたから少し暇になったんだ)
(お前は呑気だな)
「……」
無言で表情を変えずに俺が懐から出して机に置いたチェス板から駒を取って並べ始める。
(それで、最近はどうなんだ)
(んー? まあ、いい感じに中二病の話し方が楽しくなってきてるよ)
(……うつすなよ?)
(いつかうつしてやるさ。そして元気にハーレムでも築いときな)
(……俺なんかが原作組に惚れられることもないだろうし、俺も惚れることはない)
(またまたあ、お堅い奴だな蒼也は。……まあ、ちゃんと原作組の動向くらいは教えてくれよ。何か異変があって地球が無くなりました。じゃ、洒落にならないしね)
(ああ。元からそのつもりだ)
(ありがと。それで、キラキラ転生者はどんな感じ? いつも通り暴走してる?)
(テストでバニングスに絡まれた時に奴らは来た)
(うん……ご愁傷様)
「おっと……。もう残り五分か。それじゃ、また明日も暇だったらチェスをしようぜ?」
「……面倒だ」
仏頂面の蒼也を苦笑して見ながら教室を出る。
(邦介。頼りにしてる)
……蒼也との信頼関係は上々だ。もう少ししたら親友と呼んでも良いかもしれない。
ああ、そうだ。確かあいつ剣の扱いに少し困っていたようだからちょっとくらいは教えても良いかな?
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