七話〜無印一歩手前〜3月15日修正
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? 何故?
「え。 門音君は違うクラスなの!?」
「ああ、そうだよ。月村さんと一緒のクラスになれなくて残念だなあ……とでも言うと思ったのかね?」
「うん。それに今年こそはその左腕の布の中身を見せて貰うって決めてたのに…」
「だから前から言っているように、この世には邪竜という世界を滅亡へと導く悪しき輩がいてだな……それが俺の左腕に封じられているからこの布を外すことは出来ないんだ。残念だったな」
――厨二乙――
……うっす。
「もう。そんなこといつまでもしてると……いつか私以外に友達いなくなるよ」
そう言って頬を膨らませる月村を苦笑しながら肩を竦め、二組の教室へと入る。
外すと絶対に驚くから左腕の手袋は外せないね。その布を取っても何も無いから。
――本当に何も無いよねー――
無言で肯定の意を返す。
昔、まだそこまで込み入ったことまで話す程仲良くなかった頃に、月村に聞かれたのでそんな本当の答えを出してみたのだが、彼女としては、お気に召さなかったらしく、それ以来定期的にあの手この手で中身を見ようと挑んで来る。手袋を掴んでから少女とは思えない程の握力で引っ張ったり、俺が外す時を見るためか学校にいる間は四六時中こちらをガン見していたこともある。
いつだったか昼休みに居眠りしている所をカッターで切ろうとしていたのには驚いた。
まあ、その程度じゃこれは傷一つつかないけど。
―――邦助の布は世界いちいいいいいいいいいいい!!―――
うん、少し落ち着け。
―――はい―――
肌触り最高で何の布で出来ているか分からない俺の二の腕から左手までをすっぽりと覆う手袋。ちゃんとこの中身を当ててくれれば、素直に見せるつもりだが今まで当てられたことは、今頃神様の下で遊んでいるであろう親友達以外に気づかれたことはない。
―――私は中に住み着いているから全部丸見えだけどね―――
そりゃ反則だからなしな。
さてと、毎年恒例の自己紹介の時間がやってきたようだし、またいつものようにやるか。
「俺の名前は門音邦介。趣味は読書。特技は左腕から邪王滅殺拳を放つことだ。だが、見せろと言われてもやらないぜ? 俺が本気を出すと地球を壊しちまうからな……っふ」
……こんなもんで良いだろうか?
内心ある種の高揚感に襲われながらクラスを見渡して鼻で笑う。ここは重要だ。
すると、女子達は冷たい目で俺を一瞥し、男子達は若干イラついたような顔をする。計画通りである。
中二的なキャラを作るのが最近地味に楽しいということもあるが、これはある意味ではちょっとした訓練でもある。
少しでも他者にインパクトを与えて常に誰かの目が俺に集まるようにしている状態で、俺は誰にも見つからないことは出来るのか、というこ
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