七話〜無印一歩手前〜3月15日修正
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くをふわふわ浮いていたら、五感――味覚は幽霊になった時点で無かったらしいが――が徐々に狂っていく感じがして、後少しで自分が自分じゃなくなったかもしれないと、俺の体から頭だけ出して話していた。
まあ、そんなことはおいといて、
キラキラ転生者――金髪や銀髪のイケメンの転生者達――は俺が懸念していた思慮深く、常に先を読んで行動する厄介なタイプではなくどうやら全員がおつむが弱いタイプの転生者らしい。……いや、明らかにそうだ。と断定することは出来ず、あいつらの考えが読みづらいのだが……特に神白は時々誰もいない所でぼんやりと何かを思案する様子を見せるから更に分からない。まあ、佛坂なんかは、誰か分からない人物に何度気絶させられても「最近貧血気味か……? 授業中に倒れたらなのは達が心配してしまうぜ!」と嬉しそうに一人言を言うのだからおつむが弱いのは間違いない。だが、少しは学習しろと言いたい。
そして嬉しい事が判明して、どうやらニコポ、ナデポは洗脳、解呪を繰り返す毎に耐性が出来上がっていくらしく、女子の何人かの中にはキラキラ転生者の事を見て、多少嫌な顔をする人も現れてきている。ぶっちゃけ、このことが俺が尻ぬぐいを止めたいと思った理由でもある。そもそもただの善意でやっているのだから勝手に止めてもいいだろう。もし万が一学級崩壊を起こしかけた時だけまた解呪を再開すればいいさ。
そんなただ解呪し続けるという単純で長い作業をやめようかと思う俺は今、クラス表が張り出されている場所に他の生徒と一緒に眺めていた。
「ふむ……二組か」
三年のクラス割り振りを見て呟く。俺は原作組の集まっている一組とは違い、逆に高町、月村、バニングス、神白、津神、佛坂、縁、蒼也という、俺が見るにハーレム気質、というより女性にモテそうな要素が盛り込まれているのに、原作介入を拒む蒼也にとっては最悪に面倒くさそうな展開となっている。
何か原作組にお節介を焼こうとしたらキラキラ転生者がホイホイやってきて、原作組とは関わりたくないと無視を決め込んでも、あいつのことだからいつのまにか原作組の興味を惹くことを無意識にしているだろうと思う。絶対あいつ図書館とかで無意識に八神はやてと仲良くしてるよ。だって管制人格がそんなことぼやいてたし。「蒼也という魔導士……我が主の心の支えになってくれればいいのだが」とかね。
それにしても、完成人格がいる真っ暗な場所でも外の様子を見ることは出来るのな。
ふと、背後に見知った気配を感じた。
――背後からは絶対に近寄るな――
お前はどこの何サーティーンなんだよ。
――アリシアサーティーン!!――
さて、恐らく背後で驚いた気配を出しているのは紫少女だと思うが。
……驚いた気配
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