五話〜お兄さん、イイ体してるね〜 3月11日修正
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られないが……特典で頼まなかったのか?)
(勿論頼まれたさ。ただ、ちょっと変わった方法で隠してるだけだよ)
(……そうか。どうやってやったかは聞いても教えてくれないんだろうな)
(ああ)
ただ、異世界の魔法の方が感知されにくいからそっちの魔力で全身を隠蔽するように覆っているだけなんだけどな。
(それで、何で俺が転生者だということを話しに来たんだ)
(まあ、特に意味は無いけど……もしかしたらこれから仲良くするかもしれないから仲良くしようぜって思ってな。転生者同士でしか話せないこともあるだろ?)
(……まあな)
(それじゃ、今日はただその確認のために来ただけだから俺は帰るよ)
(……ああ)
適当に東雲と別れの挨拶を済ませ、会計をしにカウンターへと向かうとイケメン店員さんに似た男性がレジに立っていた。少し歳の離れた兄だろうか。どちらにしろ、イケメン店員さん同様強そうである。
「シュークリームはどうだったかい? うちの自慢の品なんだけど」
「最高でした。また食べに来たい味でしたよ」
笑顔には笑顔で返す。
「そうか……そりゃ良かった! 是非また来てきてくれると嬉しいな。その時もまた歓迎するよ」
「ありがとうございます!」
シュークリームを一つしか食べていないのに笑顔で接してくれて嬉しくなり、笑顔で店を後にする。中々サービス精神のある人だった。
side out
side 〜sirou〜
扉を開けて出て行こうとする少年を見ながら思う。
あの子は妙に動きに隙がありすぎた、と。
初めに気づいたのは恭也だった。
「父さん。あの隅にいる左手だけに黒い手袋を着けた男の子……少し可笑しいと思う」
曰く、最初は動きが奇妙に思ってなんとなくよく観察してみると、動きの全てに隙がありまるで誘っているような印象を受けたらしい。
しかし、話してみると少し大人びた感じの普通の男の子というだけで、さっきの喧嘩について聞いた時の妙に諦観したような顔が印象に残っただけだった、と。
それで、僕にあの子の事を聞いてきたわけか。
「特に恭也が話した以外のことで可笑しなことは無かったんだけどなあ。また来るって言ってたからその時にでも…」
「会計お願いしますー」
おっと、今はお客さんの相手が一番だったね。
そういえば名前は聞いてなかったなあ……。
……紫っぽい黒髪に紫水晶のような目、そして雪のように白い肌と左手だけに着けた黒い手袋が特徴だったね。よし、絶対に忘れないぞ。
side out
「また来たのか門音邦介」
「仕様が無いだろ。寝たらここにいるんだ。まあ今日も話をしようじゃないか管制人格」
「本当にどうやってここに来ているんだ? この空間には私しかい
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