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スーパーヒーロー戦記
第44話 それぞれの道
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ジンガー】の姿があった。

「成る程、納得が行きました。グレートマジンガー……あれほどの素晴らしいロボットを作れるのは世界広しと言えども貴方位な筈」

 其処で弓教授ははっと気づいた。確か兜剣造博士はマジンガーZ製造実験の際の事故で亡くなった筈。なのに目の前に彼が居る。一体彼は何者なのだ?

「ですが待って下さい。貴方は確か光子力エネルギーの実験の際の事故で―――」
「そうです、私は一度死にました」
「え!?」

 その言葉にリンディは驚いた。死者が生き返る事など魔法の力を使っても無理だ。かのプレシア・テスタロッサが行おうとしていた事を目の前のこの男はしたと言うのだろうか。
 そんな疑念を砕くように、兜博士は身につけていた上着を少しだけ取る。その下に映ったのは機械で象られた体であった。

「その体は!」
「父兜十蔵は私の体をサイボーグ手術する事により死の淵から救ってくれたのです。人間の体として残っているのはもうこの頭部だけです。それでも私は世界の平和の為にミケーネ帝国と戦うつもりでいるんです」
「兜博士…」

 兜剣造の気合の入りようは凄まじかった。人間を捨ててまで戦おうとする決意は並大抵の物じゃない。

「其処で、お二人に頼みたいことがあるんです」
「と、言いますと?」
「まず、私の正体を甲児とシローには黙って欲しいんです。今はまだ二人を動揺させたくない」
「分かりました。それではシロー君は私が暫く預かっておきましょう」
「有難う御座います。それと、甲児の事なのですが…」

 兜博士の視線がリンディ艦長に向けられる。

「甲児を是非ミッドチルダに連れて行って欲しいんです」
「甲児君をですか?」
「甲児は我々兜家の血を受け継いでいます。是非貴方達の世界で彼を鍛えてやって欲しいんです。甲児の若い力はいずれ必ず世界を救う力になってくれます。その為には甲児には今から多くの事を学ばせたいのです」
「分かりました。甲児君は私がお預かり致します。丁度それにピッタリの人物も居ますし」

 リンディも承諾してくれた。それを聞けた兜博士の顔にも若干安堵の色が伺えた。

「それでは、二人の息子を宜しくお願い致します」
「分かりました。責任を持ってお預かりします」
「お任せ下さい」

 話は終わり、弓教授とリンディ艦長は管制塔から皆の所に戻っていく。残ったのは兜博士だけとなった。
 そんな兜博士の元に一人の青年がやってくる。

「所長。今のが…」
「そうだ、あれが今まで地球を守って来た組織【ガーディアンズ】の協力者達だ。いずれ君もそのメンバーに加わる事となる。それまで特訓を怠るんじゃないぞ…鉄也君」
「心配ありませんよ所長。あんなガキ共に負ける程俺は落ちぶれちゃいませんからね」

 鉄也はそ
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