第44話 それぞれの道
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「何言ってるんだわさぁ! こちとら兜が生きてたから凄く嬉しいんだわよぉ!」
最早皆顔をクシャクシャにして涙を流しまくっている。みっともないと言えばみっともない。
だが、それ程までに甲児と再会出来たのが嬉しかったのだ。
「そ、そうだ! 弓教授。なのはは何処に?」
「彼女なら此処の医務室に移送されたよ」
「それで、なのははどうなんですか!? まさか…」
フェイトが泣きそうな顔で弓教授に尋ねる。そんなフェイトの頭にそっと手を置きながら弓教授が皆に言う。
「安心してくれ。さっき此処の先生の話によれば峠を越したそうだ」
「本当ですか! それじゃ、アイツは助かるんですか?」
「あぁ、只暫く絶対安静との事だ。だからこの後彼女は海鳴市の病院に移すことになってる」
「良かった…本当によかった」
皆が安堵の気持ちになる。そんな時、突如アナウンスが流れる。
【弓教授、リンディ艦長。至急管制塔に来て下さい】
そんなアナウンスであった。どうやら弓教授とリンディ艦長を呼んでいるようだ。
一体何だろう。言われるがまま、弓教授とリンディ艦長の二人は管制塔に上がってきた。其処には一人の男性が背中を向けて立っていた。
「始めまして、弓です」
「同じくリンディです」
「弓教授、私を見ても驚かないで下さい」
男性はそう言い、弓教授の方を振り向いた。其処に居たのは以前甲児が開いていた本の中にあった写真の男とそっくりの男性が其処に居た。
「あ、貴方は! 貴方は兜博士!」
「え? それじゃ、貴方は…兜甲児君の…」
「そう、甲児は私の息子です。私の名は兜剣造。此処科学要塞研究所の所長をしております」
「科学要塞研究所ですって!」
全く聞いた事のない名前であった。そんな二人の前で兜博士は話を続けた。
「先ほど日本を襲ったのは古代ミケーネ人が送り込んだ【戦闘獣】です」
「しかし兜博士。ミケーネ人は滅亡した筈では?」
弓教授の言う通りであった。かつて、ギリシャ時代よりも遥か昔、古代エーゲ海に浮かぶバードス島には巨万の富が眠っているといわれていた。それを狙い格国が侵略を行ったが誰一人としてその島に上陸する事は出来なかった。
その島を収めていたのはギリシャ人の先祖と呼ばれている古代ミケーネ人である。彼等は機械の巨人を操り圧倒的な武力で栄華を誇っていた。
だが、そのミケーネ人も天災の影響により滅亡したと言われている。
しかしそれが生きていたとは。
「奴等は再び地上をこの手にしようと侵略を開始したのです。ですがご安心を、此処科学要塞研究所はそのミケーネ帝国に対抗する為に作られたのです。そしてこれも…」
其処にあったのは先ほどマジンガーZを助けたもう一体の黒い巨人【グレートマ
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