第42話 偉大な勇者
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に怪物軍団の総攻撃が開始された。
次々と繰り出される攻撃の荒波。
ミサイルが、溶解液が、熱線が、破壊光線が、次々と放たれる。その攻撃をZは避ける事が出来ず浴び続ける事となった。
「つ…強い…手も足も出ない…」
圧倒的であった。圧倒的な力の差が目の前にあった。気がつけばZは既に両腕を失い、最早両足で地面に立てる状態ではなかった。それでもZは立とうとする。例え傷つき倒れようとも何度でも立ち上がろうとする。
だが、それを敵が許す筈がなかった。
「死に損ないめ! これでも食らえ!」
無情にも振り下ろされる獣魔将軍の斧が一閃する。斜め一文字に振り下ろされたそれはZの右肩から入り切り裂かれる。
切られた箇所から流血の如くオイルが噴出す。
そして、それを最期にZは倒れてしまった。もうZに動く力は残っていない。戦う力もない。今、甲児と人類の目の前に広がっているのは絶望だけであった。
***
遠く、噴火する火山を老人は見つめていた。
「マジンガーZが倒れ、世界が滅びようとしている。だが、見殺しには出来ん!」
老人がそう言う。そして顔に手を掛けると思い切り顔を引っ張った。その中から出てきたのはかつて甲児が写真で見た男性と同じ顔であった。
「出撃せよ! ブレーンコンドル!」
男の叫びと共に火山の中から一機の赤い戦闘機が現れた。
「剣鉄也よ! 時は来た。偉大な勇者を目覚めさせ、暗黒大将軍と七つの軍団を叩きのめせ!」
男が見守る中、ブレーンコンドルは空を縦横無尽に飛びまわる。そして、それそ操縦していた青年は叫ぶ。
「マジーンGO!」
その時、海面を割り、中から現れたのは鉄の魔神であった。マジンガーZよりも大きく、雄雄しき姿をしたその巨人とブレーンコンドルが合体する。
「ファイヤーON! スクランブルダッシュ!」
鉄の巨人の背中から翼が現れ、大空へと舞い上がっていく。
「戦え、鉄也! 敵を打ち砕け、偉大な勇者! その名も、グレートマジンガー!」
つづく
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