第42話 偉大な勇者
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に……死ぬだけです!」
そう告げて、甲児は弓教授の手を払い除けて走り去っていった。呼び止めた教授の言葉を無視して甲児は走っていった。
格納庫内に置かれているジェットパイルダーを見つける。それに飛び乗ろうとした時、後ろから声が聞こえた。
「甲児君!」
「さやかさん」
振り返った時、さやかは手に箱を持っていた。
「甲児君…これ」
「これは?」
「シローちゃんと、なのはちゃんが…甲児君の為に…」
「……」
甲児は黙ってそれを手に取った。言葉がなかった。箱を受け取り、さやかを見た。その時のさやかは泣いていた。知っていたからだ。
甲児が死地に赴くと言う事を。そして、それを止める事は出来ないと言う事を。
それを悟ったさやかは、一人目元を覆い隠し走り去っていった。その後姿を甲児は黙って見送った。
一人パイルダーに乗り込む甲児。その中で渡された箱を開ける。中には小さなオルゴールが入れられていた。
蓋を開けると綺麗な音色が聞こえてくる。とても心地よい音色であった。
「シロー、なのは……有難うよ」
二人に感謝し、甲児は発進する。ボロボロの状態のZとドッキングし、再びZの目に光が灯る。
「Z、お前と俺は一心同体だ! 死ぬ時は、一緒に死のうぜ!」
決意を胸にマジンガーZは走った。同じように傷ついたジェットスクランダーとドッキングし、マジンガーZは大空に舞い上がる。
だが、その突如、放たれたソーサーがZの翼を切り裂く。
「うわぁぁぁぁぁ!」
飛行能力を失ったZはそのまま地面に激突する。其処へ現れたのは最初に出会った悪霊の怪物であった。
「出たな化け物め!」
悪霊の怪物に向かい光子力ビームを放つ。だが、その光線は悪霊の怪物の体を空しく通り過ぎ、背後の岩山にぶつかるだけに終わった。
「ハハハ、無駄な抵抗は止せ! お前の武器は私には通じん! それよりマジンガーZ、後ろを見ろ!」
「何? ……あぁ!」
振り返った甲児の目の前に映ったのは怪物の大軍勢とその中央に立つ巨大な怪物であった。
その怪物の姿も異質と言えば異質であった。
昆虫、爬虫類、悪霊、魚、獣、鳥、人。それらの部位が合さったような巨大な怪物であった。
「貴様がマジンガーZか? ワシは暗黒代将軍の右腕獣魔将軍だ! 貴様を地獄の底へ叩き落す為にやってきた!」
「何! ふざけるんじゃねぇ! これでも食らいやがれ!」
叫ぶとばかりに光子力ビームを放つ。だが、その攻撃を全く物ともせず獣魔将軍の右腕に取り付けられた悪霊の牙がZの片目を破壊する。
「うわっ!」
「愚か者め、実力の差が分からんと見えるな。一斉攻撃開始! このガラクタを鉄くずに変えてやれい!」
それを皮切り
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