第41話 友の死
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何する気だ!?」
「リョウ、隼人、おいらが居なくなってもしっかりやれよ! それから、ミチルさんに言っといてくれ。おいらが死んだら…線香の一本を挙げといてくれ…てよぉ」
「馬鹿野郎! 何縁起でもねぇ事言ってるんだよ! お前らしくねぇだろうが!」
竜馬が叫ぶ。急ぎとめようとするも、今のイーグル号は飛び立つ事が出来ない。無論それはジャガー号も同じだった。
推進部が損傷している為に飛行が出来ないのだ。
そんな二人の見ている前で黒煙を噴き上げながら怪獣目掛けて突撃していく。
「うおおぉぉぉぉぉ! 男巴武蔵の一世一代の突撃食らいやがれぇぇぇぇぇ!」
武蔵の叫びが木霊する。それが最期の言葉であった。
その直後、怪獣とベアー号は激突し、激しく爆発を起こした。その光景を目の当たりにした二人は信じられないと言った形相でそれを見ていた。
「お、おぉぉぉ…」
「む、武蔵ぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」
隼人は口を大きく開き、竜馬は武蔵の名を叫んだ。閃光が止んだ時、其処にはもうベアー号の姿は無かった。そして、武蔵の姿も―――
***
ベアー号の突撃により怪獣は爆散してしまった。その映像を不気味な部屋で座っていた男が満足気に見ていた。
「ふん、あれが噂のゲッターロボか。噂程でもなかったな」
「いかがでしたか、バレンドス親衛隊長?」
「拍子抜けだ。この程度の戦力を倒した所で俺の株は上がらん。寧ろ下がる事になってしまう。それよりも今はスカルムーン基地の建設に力を注げ」
「ハッ!」
兵士は敬礼をし、すぐさま姿を消した。残ったバレンドスは手に持っていた赤い雫の入ったグラスを一気に煽る。
「フフフッ、このスカルムーン基地が完成した暁には、この青い星は我等ベガ星連合軍の物となる。楽しみな事だ…フハハハハ!」
バレンドスの高笑いが部屋一杯に広がっていく。その笑い声はこの地球の最期を告げる笑いにも聞こえるようであった。
つづく
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