第40話 激突!七つの軍団
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程度の瓦礫を退けた時、見えてきた。
小さな女の子の手だった。途端に甲児は青ざめた。更に急いで瓦礫をどけていく。
全ての瓦礫を退け切った時、其処に居たのはなのはであった。
全身血塗れとなりズタボロになった姿で横たわっていた。
「なのは…畜生! 何でこんなズタボロになっちまったんだよ! おい、しっかりしろ! 目を開けてくれ!」
そっとなのはを抱き上げて頬を叩く。だが、全く反応がない。最悪であった。
ふと、なのはの胸元に待機状態のレイジングハートがあった。甲児はそのレイジングハートを掴み取り目の前に寄せた。
「レイジングハート…てめぇ、何でなのはを助けなかった! 自分のマスターだろうが!」
【出来ませんでした】
「何?」
【マスターが魔力をシャットダウンしたんです。私達デバイスはマスターの魔力供給が無ければ結界を展開出来ません】
「なんだって! まさか…」
甲児の中である光景が映った。かつてジュエルシード事件の際に発動した赤い光。その光の発動を恐れる余りなのはは知らず知らずに自分の魔力を封じてしまった。
魔力が無くてはデバイスは補助が出来ない。
今のなのはは、只の女の子となってしまった事となる。
「とにかく、今は一刻も早く此処を出ないと…おい! 其処の嬢ちゃん!」
「は、はい!」
振り向き、甲児は歩けない少女を見た。いきなり言われたものだから少女も驚く。
「これから此処を出る。だが、生憎今の俺は両手が塞がっちまってる。悪いがあんた、俺の背中にしがみついてくれないか?」
「はい!」
今は贅沢を言っては居られない。目の前の青年は瀕死の状態のなのはを抱えている為両手が使えない。
自分が生きて此処を出るには死ぬ気でこの青年にしがみつかなければならない。
少女は甲児の背中をよじ登り必死にしがみついた。
「行くぜ、しっかり捕まってろよ嬢ちゃん!」
「お願いします! それと、私は八神はやてって言います」
「そうかい、そんじゃ行くぜぇ、はやて!」
なのはとはやてを抱えて甲児は走った。それと同時にデパートが崩れ始めた。刻一刻と崩壊が進んでいく。急いで出なければ生き埋めになってしまう。
「間に合えぇぇぇ!」
見えてきた出口に向かい猛スピードで走る甲児。すぐ後ろでは崩壊の魔の手が迫ってきている。圧死か生き埋めか。
そんな死に方は断じてしたくない。
「うおりゃぁ!」
ジャンプして出口から飛び出た。その直後、デパートが崩壊し、瓦礫の山と化してしまった。
無事に脱出出来た甲児はその場に膝をつき息を荒立てる。
「な、何とか間に合ったぜ…それより…」
安心したのも束の間、甲児は腕の中で抱かれている瀕死の状態のなのはを見た。
こ
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