第2章 真の貴族
第17話 湖畔にて
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静そのもの。タバサとは雰囲気や話し方が違いますが、それでも、この答え方や雰囲気からは、やや事務的な対応をしているような気がして来ます。
人間……いや、他人とは簡単に慣れ合いたくない、と言った雰囲気と説明したら伝わり易いですか。
但し、確かに答えるのは簡単ですけど、そんな希少な木材を簡単に手に入れて、祭壇を組み上げるって事が簡単な訳はないと思うのですが。
俺以外にはおそらく不可能じゃないですか。長い期間を掛けて、今回の再生の儀式用に準備をしていない限りは。
しかし、俺の方も、そして準備期間を持っていた方でも、元手がどれぐらい必要か、そして、今までにどれぐらい莫大な資金を投入しているか判らないのですけど……。
「それで、その香木は何処を探したら見つかるのですか?」
もっとも、ここで文句を言っても仕方がないですか。それも込みでタバサに命じられた仕事ならば、粛々とこなして行くだけです。
そう思い、現実的な対処方法として必要な質問を行う俺。
それに、出来る事ならば、ある程度の場所が特定された方が良いですから。このハルケギニアの地に香木の群生地が有るのならば、……なのですが。
確かに、最初の一本はハルファスに調達して貰う心算ですけど、祭壇を組むのなら、ある程度の本数が必要となるはずですしね。
それならば、その群生地と言う物が判ったのなら、俺とタバサのふたりで、そこから調達して来た方が良いと思いますから。
俺の仙術の中には、確かに望みの植物を発見出来る仙術が有るのですが、それは、その目的の植物を知っている事が前提と成ります。
つまり、最初のサンプルだけは絶対に必要と言う事なんですよ。
「それを探して来るのも、盟約の内に入っている。わたしが出来るのは、この場への案内と祭壇の組み方の説明だけ」
かなり素っ気ない雰囲気。つまり、最初から変わりのない態度で、そう答えを返して来る導く者。
う〜む。これは、この近辺で群生地を探すよりも、少々お金が掛かりますけど、ハルファスから手に入れる方が安全で、しかも確実ですか。
何故なら、沈香は虫や病気などによる防御反応によって強く香るように成る樹木だったと思いますし、白檀の方は、他の植物に寄生する寄生植物だったような記憶が有りますから。
いくら仙術で有ったとしても、この種類の樹木を速成栽培出来る仙術を、俺は行使出来ませんからね。
「それでは、一体、何時までにその祭壇を準備したらよろしいのでしょうか?」
次に、時間的な猶予の部分の説明を求める俺。
これは、おそらくですけど、単純に極楽鳥の雛を護ると言う任務では無さそうな雰囲気だと言う事は感じては居るのですが……。
其処までない頭で思考を巡らせた後、
いや
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