第37話 救い、そして・・・
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めに絡む。
身動きが取れなくなったなのはに向かい必死に呼びかける。
「なのは、正気に戻ってくれ! 君はこんな事をする為に魔法を手に入れたんじゃないだろう?」
心の底から叫んだ。元に戻って欲しい。元の優しいなのはに戻って欲しい。その思いが込められていた。だが、その思いとは裏腹に、目の前のなのははチェーン状のバインドを意図も容易く引き千切ってしまった。
そして、標的をユーノに定める。
「ぐっ! な、なのは…」
「うあああぁぁぁぁぁぁ!」
今まで硬く握り締めていた拳を大きく開き、それでユーノの顔面を掴む。そしてそのまま地面に思い切り叩き付けた。衝撃が辺りに伝わる。
地面に叩き付けられたユーノはそのまま倒れてしまった。相等の衝撃が脳に伝わった為動けなくなってしまったのだろう。
「いい加減目を覚ませ! でないと、本当にあたしはあんたを倒さなきゃならないんだよぉ!」
今度はアルフが殴りかかった。その拳を片手で掴み取ったなのはは、その威力を生かしたまま遠く見える壁にアルフを投げつける。
「あぐっ!」
壁に激突し、深くめり込んでしまったアルフ。衝撃で動けない状態となったアルフに向いなのはの赤く光る拳が飛んでくる。
「もう止めろ!」
それを止めるかの様に、今度はマジンガーの巨大な腕がなのはを掴みあげる。掴まれたなのはが必死に逃れようとマジンガーの腕を殴りつける。
超合金Zの指が徐々に歪に歪み出していた。それ程長くはもたない。
「なのは、目を覚まして! もうこんな酷い事しないで!」
そんななのはに向かいフェイトが必死に叫ぶ。だが、そんなフェイトにすらなのはは拳を放ってきた。今のなのはにはフェイトと認識すら出来ないのだろう。目の前に見える者は皆敵。そう認識されているのだ。
「くそぉっ、どうしたらなのはは元に戻るんだよ! 最後の最後で相手がお前なんて、俺は絶対に嫌だぞ!」
甲児も叫んだ。闘いは終わったのだ。だが、その最後の相手がなのはでは悲しくもなってくる。
戦いたくない。それが皆の思いであった。だが、その思いとは真逆に、なのはは見える者全てを傷つけていく。
「うおぉぉぉあぁぁぁぁ!」
やがて、Zの腕を跳ね除け、自由になったなのはが続けてフェイトに殴り掛かる。
咄嗟にバルディッシュを盾代わりにして拳を防ぐも、衝撃の余り持っていたそれを弾き飛ばされてしまい、地面に叩きつけられる。
「あうっ!」
叩き付けられたフェイト。すぐに立ち上がろうとしたが、その頭上には既になのはが居た。フェイトの首に手を掛けて地面に抑え付ける。
もう一方の手を強く握り締めて、更に赤く光り輝かせる。あの時超獣を仕留めた時と同じ光だった。
「あ…がぁ…な、
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