第36話 紅い光
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獄で言え!」
その後、螺旋階段の末端にて地獄大使の断末魔が響いた。だが、その断末魔を聞く者は、処刑したハサミジャガー本人以外誰もいなかったのであった。
***
時の庭園の外ではマジンガーZが機械獣軍団と傀儡兵達との壮絶な死闘が続いていた。最早その戦場は三つ巴の乱戦状態と化していた。
甲児の回りには全て敵しか映っていない。遠くでアースラが援護射撃してくれているが焼け石に水状態だ。しかしそれでも基本性能はマジンガーの方が勝っている為所詮は数だけの敵である。
「ちっ、何時までもこんな奴等相手にしてたら埒があかねぇや!」
舌打ち混じりに甲児はアクセルを踏み込んだ。Zが高速で戦闘区域を飛び回る。前方の敵を次々と蹴散らしながら向った先は、Dr.ヘルの居るであろう飛行要塞グールであった。
喧嘩も闘いも頭を潰せば終わる。それは彼なりの鉄則でもあり兵法にもある戦法でもあった。数だけの雑魚を何時までも相手にするより頭を潰した方がその敵は総崩れになるからだ。
早速見つけた飛行要塞に向かいマジンガーは突撃を仕掛けた。グールの右ウィングをZの巨体が貫通する。巨大な穴が開いた後、其処が激しく爆発する。爆発の衝撃でグールのバランスが崩れた。今なら畳み掛けるチャンス。
そう思った時、グールの中から何かが現れた。数は2体。どちらも見たことのない機械獣であった。
だが、何処かで見た覚えのある奴等でもあった。
「何? あれってまさか…」
甲児は言葉を迷った。目の前に現れたのはそれこそ今まで自分を苦しめてきたあしゅら男爵とブロッケン伯爵の姿をした機械獣だったのだ。どれも悪趣味と呼べる代物になっている。
何しろあしゅらの方は元のあしゅらの通り半分が男で半分が女となっている。その更に上を言っているのがブロッケンであった。
何と首だけしかないのだ。その首だけの機械獣が空を飛んで今マジンガーZの前に居た。何とも不気味な光景である。
「見たかマジンガーZよ! これぞDr.ヘルがお作りになった新たな機械獣、その名も機械獣あしゅら男爵と…」
「機械獣ブロッケンV2シュナイダーよぉ! これで貴様を地獄へ叩き落してくれるわぁ!」
「けっ、悪趣味も其処まで行くと何も言う事ねぇぜ!」
甲児は思わず目元を背けながら言い放った。今までの機械獣に比べて確かに気持ち悪さは増している。だが、恐らくそれだけではない事は確かだ。多分あの機械獣。今までのとは比べ物にならない性能を有しているに違いない。そう思えたのだ。
「行くぞマジンガーZ!」
「貴様を倒して今度こそ超合金Zと光子力エネルギーを我等の手に!」
「そうは行くか! 今度こそてめぇらとの腐れ縁を断ち切ってやらぁ!」
言ったと同時にマ
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