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スーパーヒーロー戦記
第36話 紅い光
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 命令を受けた6体のライダーが襲い掛かる。それを迎え撃つダブルライダー。広い螺旋階段を舞台に縦横無尽のライダー対決が始まった。
 片や数と性能で勝るショッカーライダーに対し、ダブルライダーは1対3と言う劣勢を強いられていた。
 しかし闘いは思いの他均衡を保っていた。以外であった。本来能力が同じ筈なら数で勝るショッカーライダーの方が有利になる筈なのだ。にも関わらずそのショッカーライダー達相手に互角で戦っているのだ。

「何を呑気に戦っている! 貴様等の能力を使え! 仮面ライダーを殺せぇ!」

苛立ちを感じ闘いを見守っていた地獄大使がヒステリックに叫ぶ。それを聞いた6体のショッカーライダー達が動いた。
 各々が体に持っていた特殊能力を使い出したのだ。
 ある者は口から火炎を吐き出し、ある者は溶解液、ある者は両手から電撃を放ち、ある者は爆弾を投げたり、とにかく滅茶苦茶な能力を有していたのだ。

「くそっ、こいつら滅茶苦茶だぜ!」
「一文字、こいつらに時間は掛けられない。一気に決めるしかない!」

 本郷の言葉に凄みがあった。それは恐らく一発勝負を意味している。これを外せば恐らく勝利はない。

「良いぜ、俺も何時までも偽者と飯事やる気はねぇ。これで決めにしてやる!」

 一文字はそれでも乗った。どの道これ以上無駄に時間を費やす事は出来ないのだ。だとすれば少しでも可能性のある勝利方法に縋るしかない。

「だが、この技は正直言ってまだ使った事がない未知の技だ。下手したら俺達の体がバラバラになるかも知れない…」
「今更弱音吐くなんざらしくないぜ本郷。こうなったらイチかバチかでやってみようぜ」
「よし!」

 ダブルライダーは動いた。それは広い大広間の回りを高速で走り回りだしたのだ。それに続いて6体のショッカーライダー達も高速で走り回る。次第にその動きは一つの円の動きになりだした。
 そう、まるで高速で回る車輪の如き動きであった。

「行くぞ、一文字!」
「おう!」

 互いに合図をし、空高くジャンプした。ショッカーライダー達もそれに続く。ジャンプして遥か上空数百メートル地点でダブルライダーが互いにギリギリの距離で交差しあった。その後に続いてショッカーライダー達がやってくる。しかし、ダブルライダーの時とは違ってこちらは6体。
 忽ち上空で互いに激突しあい、肉体がもつれ合い、衝撃で手足が引き千切れるなど無残な結果を成してしまった。

「ショッカーライダーは倒した! 後は地獄大使だけだ!」
「ふん、ショッカーライダーを倒した位で良い気になるな! 貴様等を葬るのはこの地獄大使様よ! ガラガラガラァァァァ!」

 地獄大使の姿がみるみる変わっていく。ガラガラヘビを模した姿をした怪人へとその身を変えていったのだ
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