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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
戦士達の旅立ち
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もそうだったからな」
「だからです。俺も行きます。そして世界を守りますよ。ライダーとして」
「ライダーとしてか」
 立花はその言葉を受けてライダーという言葉を自分も口にした。
「ええ、ライダーとして」
 村雨は答えた。
「これからも戦います。この世に生きる全ての人の為に」
「自分を捨てて」
 役が問う。
「ええ、勿論です。それがライダーですから」
 それにも答えた。その声には最早迷いはなかった。
「なら問題はありません。仮面ライダーゼクロス、いえ村雨良」
 ここで彼は村雨を言い直した。
「これからの貴方の活躍を期待していますよ」
「有り難うございます」
「私は長野の戻りますがね。何かあったら遊びに来て下さい」
「はい」
「蕎麦と林檎ならふんだんにありますから」
「わかりました、楽しみにしています」
 蕎麦と林檎を聞いた村雨の顔がほころんだ。そして笑顔で答えた。
「良君」
 今度は伊藤が出て来た。
「立派になったな。本当に」
「いえ、それ程でも」
「あの時のことは覚えているな」
「勿論です」
 彼等はバダンを二人で脱出した時のことを思い出していた。長いようで短い旅であった。
「全てはあの時からはじまりましたね」
「そうだ。何か遙か遠い昔のようだな」
「それでいてついこの間のことのようです。不思議ですね」
「ああ」
 伊藤はそれに頷いた。
「本当にな。あの時はどうなるか本当にわからなかった」
「はい」
「だが必ず何とかなると思っていた。それは何故かわかるな」
「ええ、希望がありましたから」
「そうだ、希望だ」
 伊藤はそれを聞いて満足したように頷いた。
「希望があった。私は常にそれと一緒にいた。だから君と一緒に行けたんだ」
「その希望とは」
「決まってるじゃないか」
 伊藤はそう言ってにこりと笑った。
「君だよ」
 そして村雨を指差してこう言った。
「俺が」
「そうだ、君自身がだ」
 彼は村雨を見上げて微笑んでいた。
「君は希望だったんだ。バダンを倒しこの世に平和を取り戻す希望だ。そう、光だったんだ」
「光」
「そうだ。君はこの世を照らす光なんだ。仮面ライダーはね」
「大袈裟ですよ」
 村雨は苦笑せずにいられなかった。
「俺一人じゃここまで出来ませんでしたから」
 そしてこう語った。
「それは違うな」
 しかし伊藤はその言葉を否定した。
「君達があればこそ、だ。だからこそバダンを滅ぼすことができたのだ」
「その通りだ」
 立花もそれに同意した。
「御前達がいなければここまではとてもいけなかっただろう。世界はバダン、いやもうショッカーに征服されていただろうな」
「おやっさん」
 立花ならではの言葉の重みがあった。多くの組織を向こうに回して戦って
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