バダン最後の日
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持たない。だがな」
首領は言葉を続ける。
「諸君等を攻撃することはできるのだ。この言葉の意味はわかるな」
「ヌウウ・・・・・・」
「さあ覚悟するがいいライダー諸君。そして我が生け贄となるのだ!」
首領はさらに攻撃を強めた。ライダー達はそれに対してその攻撃を避けるだけで手が一杯であった。
「どうすれば・・・・・・」
ライダー達は考えた。だがこちらの攻撃は通用しないのだ。打つ手がないと思われた。
しかし諦めるわけにはいかなかった。彼等がここで倒れては世界はどうなるのか。それは言うまでもないことであるからだ。
その間も攻撃は続く。やはりどうすることもできない。そう思われたその時であった。
「こうなったら・・・・・・」
ゼクロスが首領の前に出て来た。
「ゼクロス」
他のライダー達は彼を見据えてその名を呼んだ。
「ほう、貴様か」
首領も彼を見下ろしていた。その三つの目が無気味に動く。
「裏切りここまで来るとはな。やはりこうなったか」
「答えるつもりはない」
だがゼクロスはそれには答えない。
「行くぞ」
ただこれだけを言った。そして身構える。
「戯れ言を」
首領はそれを聞いてこう言った。
「何もできないというのがまだわからないようだな」
「それはどうかな」
しかしゼクロスは諦めてはいなかった。
「この世に存在するもので決して死なないもの、滅びないものは存在しない。それは首領、貴様もだ」
「ほお」
首領はそれを聞き面白そうに声をあげた。
「ではどうやって私を倒すつもりだ。攻撃が効かないというのに」
「それを今から見せよう」
ゼクロスはそう言うと構えた。そして全身に力を溜める。
その全身を赤い光が覆っていく。そして彼は跳んだ。
「喰らえ・・・・・・」
今赤い矢となった。そのまま首領に突き進む。
「ゼクロスキィーーーーーーック!」
そして蹴りを放った。それは首領の黒い胸に向かう。
「フフフ」
しかし首領はそれを見ても微動だにしなかった。
「それがどうしたのだ。先程から言っておろう」
彼は絶対の自信があった。
「攻撃が通用しないということをな」
そうであった。彼はライダーの攻撃など全く恐れてはいなかったのだ。
それでもゼクロスは突き進む。今彼は赤い流星となっていた。
「効かないかどうかは」
飛びながら彼は言う。
「これでわかることだ!」
そして叫んだ。それと同時にその蹴りが首領の胸に突き刺さった。
「無駄だと言って・・・・・・」
首領は言おうとする。だがその言葉が止まった。
「ムゥッ!」
何とその蹴りが胸に突き刺さったのだ。そして首領の胸に深くめり込む。
「ググ・・・・・・」
呻き声が漏れる。首領の動きが止まった。
ゼ
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